159・2025年は120,131kmからスタート
曉スタジオの159は2025年に入ってから1度もエンジンをかけていない。あぁ、こういうの良くない。こいつはこいつで走り初めに駆り出してやらねばならぬ。159を購入できたらやってみたいツーリングプランが3つあった。その内のひとつが裏道を使って宮城県北、登米市の伊豆沼へのツーリングである。良い機会だからそのプランを叶えてしまおう。
帰省してきている長女と家人はアフタヌーンティーに出かけるという。なんとも優雅なことだが、一ヶ所に腰を落ち着けて2時間も3時間もおしゃべりに興ずることは筆者にはかなりの無理ゲー。そこで大人しくふたりを見送って、159で曉スタジオを出発したのが11:30過ぎ。遅めの昼食を伊豆沼農産レストラン「くんぺる」でキメる参段で進路を北に。
基本的には上掲コースのとおりに行くのだが、これはアルファロメオ MiToやアバルト プントエヴォで散々走ったコース。さすがに159で走破するには道幅が心もとない。地図データ内の3つめのレイヤーパートだけはごく普通の県道走破パターンに変更している。いずれ159の詳しい印象記をエントリーするつもりなのであっさり書いておくが、とにかく3.2L V6エンジンが生むトルクの波に乗るのが気持ち良い。大きめセダンは何かと直進安定、それも高速域のそれを自慢する方向にチューニングされがちだが(偏見か?)、159、そこはアルファロメオ古来のキャラ造りが生きていて、ひらひら走るのも得意。宮城県内陸部の田園エクスプレスでもたっぷりとアルファ味を味わわせてくれる。
のんびり走って約2時間で伊豆沼へ到着。さっそくレストラン「くんぺる」に入店……したのは良いが、すでに4組がウェイティング。同行者がいればそれでもリストに名前を書き入れたと思うが、とにかく待つのがきらいな筆者、くるりときびすを返し農産物直売所へ向かう。チープで良いからすぐに食べたいのだ。
筆者考案の500円ランチが炸裂。味噌にぎり152円、赤豚肉のメンチカツ(一個)が200円、PETボトルのお茶が160円、しめて512円のチープな、しかし確かな素材のお総菜とおにぎり。だから普通にうまい。500円ランチと言いつつ12円オーバーしているが、512テスタロッサみたいでかっこいいじゃないか。駐車している159車内を汚すのがイヤだったので、無人の屋外テラス席に座ってひとりむしゃむしゃ食べる。幸い風も最低限で日向なら普通に座って食事ができる気温だったのも幸いだった。
あっという間に完食。ラムサール条約にも批准する宮城県内最大級の渡り鳥宿営地の伊豆沼で、しかし渡り鳥たちを見ることもなく、再び内陸部を走破するために走り出す。復路はR4よりも西側、K59やK17を経由して岩出山町へまずは抜ける。この辺は立派に生活道路なので、ペースの遅い高齢者運転の軽自動車などが跋扈している。ところが159だとのんびり走るのも苦にならない。30km/hで走るのも120km/hで走るのも、運転手の負担はそれほど変わらない。改めてセダンの見本のようなクルマである。
宮城県畜産試験場で定点観測。すぐにR457に合流してひたすら車列に紛れて仙台市北部の曉スタジオまで戻ってきた。4時間/149km。復路で距離を稼いだ。159の次回出動はいよいよ初の高齢者通院補助案件である。おとうさん、159を気に入ってくれるといいな。
余裕のあるトルクにヒラヒラ舞えるハンドリングの159も良いんですが、とにかく味噌むすびとメンチが秀逸!
他に「赤豚肉の豚丼」なんてヘビーなどんぶりモノもご用意しております。
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乗れば乗るほど、159はボディを小さく感じます。でもハンドルやAペダルの反応がちゃんと「おまえが運転してるのはそれなりの重量物だぞ」と教えてもくれるんです。939系、どうして人気が出なかったんでしょうかねぇ。確かに156 2.5なんかとは印象が真逆ではあるのですが。
アルファの本とか読むとこの頃フォード(確か)の介入が悪い方向に行ったらしいのですが、内外ともに良さそうなんですけど159。「ボディを小さく感じ」るのは、個人の物差しとしていいクルマの条件のひとつなので159ホント良いですね!
ええっ?フォードも絡んでたんですか?それは知らなかった……。159、乗ってみるとかなり真面目にアメリカの自動車事情や一般人の趣味趣向を分析して、それを反映させてることがそこはかとなくわかるんです。150km/h以上の速度はいらんとか、だらだら直進するのがラクチンとか。国内全体が低速モードなのは日本も同じなので、日本の道路事情とも相性が良いんだと思います。小さく感じるのはジウジアーロマジックもあるでしょうね。いや、あってほしい(笑)。絶妙に147とか156を引き継いでるフロントマスクが素晴らしいです。
横から失礼いたします。
159が開発されていた当時、アルファロメオが提携していたのはGMです。お陰で159のあの強靭なプラットフォームが出来たそうです。余談ですが、同じ時期GMがスバルの大株主だったので、147のデザインを共同で担当したザパティナスがスバルのデザイン部門に移ったのは、そこそこ有名な話です。
あけましておめでとうございます。その後フィアットがクライスラーに出資して、そのままステランティス入りするなんて当時は夢にも思わなかったです。GMと提携ってのは有名な話ですからオレでも知ってますが、結局北米大陸乗り込みが失敗したのはどういう理由からなんですかね。まぁ159では2000年代当時のアメリカにはボール1個半外れているように思うので、叶ったとしても良くて超苦戦、最悪撤退ということになったとは思いますけど。
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イタ車乗りからすれば素晴らしい伊米折衷製品だと思いますが、アメリカ人から見ると大きさもデザインも中途半端に見えたんじゃないかなぁ。
GMでしたか!失礼しました。
でも唐突なんですよねぇ、GMが出てくるのも。そもそもなんでGMだったのか……。