会津・近代文化遺産ツアー2022晩秋#2
曉スタジオ女主人慰安旅行初日の続き。福島県喜多方市での観光を終え、その日の宿「あづま旅館」にチェックインしたのが16時。初日の日中の様子はこちら。
宿泊代も立地も設えも我々にちょうど良いあづま旅館に決めた理由は、実はそれだけではなかった。夕食の店として決めていた「会津田舎屋」さんにとても近いのだ。歩いて3分。最高かよ。
平日の早い時間だから座れないということもあるまい、と予約無しに飛び込み。驚くなかれすでに団体客がいくつも入っていて賑わっているではないか。かろうじて空いていたカウンター席に案内される。訊けば厨房1(親方)、ホール1(お姉さん)の2名体制だという。こっちへのサーブはいくら遅くなっても良いことを念押し。女主人は喜多方のお酒「夢心」、筆者はジュース。
2014年に訪問した時よりもメニューのバリエーションは増え、しかも味わいは変わらず美味い。特に馬肉と地鶏メニューが大変充実している。素朴な田舎料理……のように見えて実はすごく手が込んでいる料理を平らげる。ランチメニューに出しているソースカツ丼は夜も頼めるというので、締めにソースヒレカツ丼をオーダーしたところ、筆者が知る限り、猪苗代の湖南町・大阪屋のソースカツ丼に勝るとも劣らない、居酒屋さんの無理やりご当地メニューとは正反対の、剛直本気ソースカツ丼であることに戦慄を覚える。感動のあまりセンテンスが超長い。
カツ丼など滅多に食べられない身体になってから、こんな美味いカツ丼を知ってしまうとは……。お通しから最後の番茶まで、1点のぬかりもない素晴らしいお仕事だった。あまりに良い気分だったので、少し散歩して宿に戻る。
宿に帰って寝るだけ……ではない。会津のトップガン菓子舗、「お菓子の蔵太郎庵」さんで夜のスイーツ(笑)を仕込んでおいたのだ!腹いっぱいだけど食べるしかねぇ!
太郎庵のお菓子は何を食べても本当に美味い。安価な駄菓子を毎日食べるよりも、太郎庵の極上お菓子を週に1回だけ食べる方がナンボ幸せか知れない。胃薬を呑みつつ早寝してしまう。
翌朝。まずは朝風呂だ!たっぷりの風呂に浸かって血液・体液を強制循環。筆者は「朝風呂好き」だが「湯疲れ」が強い方で、旅行にでも行かなければ朝風呂は使わない。朝日を浴びながら風呂に入ると、「おおおお!今日は休日!」と嬉しくなる。風呂から上がるとすぐに朝ごはん。食堂に繰り出す。
実はあづま旅館で朝食をいただくのは初めてなのだが、どの料理も滋味に溢れ、また種類も豊富で大満足。画像に写っていないが、生/温泉たまご、納豆もお代わりし放題。軽く済ませようと試みたが、ご飯を三膳も食べてしまった……。今回の喜多方泊、さがのも田舎屋もあづま旅館も、とにかく白飯がうまくて困る。ご当地米はコシヒカリらしい。銀シャリとはよく言ったものだ。これは帰宅後の話だが、体重はしっかり2kgほど増えていた。そもそも消化器系疾患持ちなのに毎食の大食い。本来は自殺行為なのだが、どの食事も丁寧に調理されたやさしい料理ばかりだったので、体調不良にはならなかった。素晴らしい。
朝食後部屋でひと休みしてチェックアウト。2日目のメインイベントは猪苗代湖畔の文化遺産「天鏡閣」と「福島県迎賓館」見学。経路は二択で少し迷ったが、旧道・下道のR121を行くことにした。会津縦貫北道路も悪くないのだが、R49に乗る際に遠回りになり、せっかく稼いだ時間を浪費してしまうようだ。それにオリジナルR121、縦貫道開通以前、E49常磐自動車道を使う場合は、磐梯河東ICからのR121がほぼ唯一の選択肢だった。ドライバビリティの劣る当時の愛車で何度か走ったものだ。ロードスターで2022年に走ってみると、縦貫道のおかげか望外にペースが良かった。進行方向左側には常に磐梯山がそびえ、360度どちらを向いても視界の奥に山脈が見える盆地。夏冬の気候の厳しさを思えば気軽には言えないが、喜多方市、本当に住み心地が良さそうだ。食べ物が美味いのは正義である。
肝心の猪苗代まで到着できなかった。次回完結。
こんばんは。馬のハラミというのにまずビックリ。美味そう(馬なだけに)失礼しました。私もハラミは大好きです。中山の焼肉屋では必ず頼みます。そして、わっぱに入ったソースカツ丼がさらに美味そう。ソースカツ丼なんかどこにでもある、と長男にバカにされるけど、好きなものは好きだし、店によって違いがあるのが魅力です。それにしても、よく腹に収められましたね。
ドライブの記述のほぼ無い回ですが、満足です。朝御飯もおいしそう。
>>ドライブの記述のほぼ無い うっ……。ご指摘のとおりです。辛うじて喜多方からのR121の記述がありますが(笑)。馬のハラミステーキはほんの序の口で、馬肉メニューだけでも1ページあったなぁ。田舎屋さんはとにかく仕事が丁寧で。外観写真でもおわかりいただけると思いますが、2階建てです。当日は1階に3団体、2階にも複数組のお客さんがいて大繁盛だったんですが、調理だけじゃなくサーブも落ち着いていました。時々あるじゃないですか、忙しくて店員さんがパニックになってるお店。サービスは粗くなるし、こっちはこっちで頼みづらいしで良いことないんですが、田舎屋さんのお姉さんは理想的。動作は速いが慌ててない。口調がゆっくりなんです。店内が混んでいても、それだけでこっちもリラックスできる。「忙しさ慣れ」してるなぁと思いました。それも加点要素。
ソースカツ丼には複数の評価基準があります。肉質、衣の肌理と厚み、ソースの出来、敷いている千切りキャベツの質、ご飯、器の形、味噌汁や付け合わせの内容。これらは当然一様ではなく、それぞれに出来不出来やバランスがありますので、(南東北なら)「どこにでもある」かもしれませんが、天上の一杯はなかなかお目にかかれません。特に肉質・衣・ソースのグッドバランスなお店は極少です。