試乗記 アルファロメオ 4C

宇都宮会合2022冬での試乗記第2段。以前も一度運転させていただいたことがある、じゅんすかさんのアルファロメオ 4Cである。前回は道の駅の駐車場の中をぐるっと回っただけで、せいぜい40km/hくらいしか速度は出せておらず、4Cの一端すら把握できない体験だった。今度は公道に出て交通量ゼロのライトワインディングをすらすらと走ってみたので、何かしら書けるのでは?と思ったのだ、その時は。

ジャギュワー Fタイプの試乗をさせていただいた時に悟ったのだが、何かしらの専用性、特に運動性能を高い次元からさらに磨き上げる種類のクルマを評価するなど筆者にはできないのだ。それには体験と知見と工学的知識が必須である。従ってこのエントリーは、購入価格がせいぜい300万円が限度という人間が、4Cのような目的特化型高額車両に乗ってこんな風に圧倒されました程度の文章になる。仕方ない。

alfaromeo 4c

アルファロメオ 4C(MY2017←多分)
総走行距離 確認し忘れ
形式 ABA-96018
原動機の形式 960A1
トランスミッション 6AT(DCT)
排気量 1.742L(無鉛プレミアムガソリン)
車両総重量1,050kg
全長 3,990mm
全幅 1,870mm
全高 1,185mm
ホイールベース 2,380mm ←NDロードスターよりも短い!

■運転環境■
ペダルの設えと乗り込みに苦労する極太のサイドシル以外は、つまり座ってしまえばそんなにビビることはない。RHD+DCT。実用車のそれとはまったく違う設えのBペダルに怯んでオフセット云々など確かめもしなかった。このBペダル、もしかするとアルファは左足ブレーキ併用を前提にペダルの設計をしたのかもしれない。Aペダルからの踏み変えに躊躇するくらい両ペダルの距離・段差は著しい。まぁそういうものだと思って運転すれば踏めることは踏める。

車両本体価格は1,000万円が射程距離というレベルなのだが、室内はMiToやジュリエッタと共用であろうスイッチ類が溢れている。エアコンはマニュアル。このクルマの価格の大半はバスタブ型カーボンモノコックなのだろう。1mmも動かしていなくても、身体に触れる部分すべてからその硬さを感じることができる。走ってもいないのに?走ってもいないのに、だ。この尋常ならざる硬度を感じつつ明らかに乗用車を逸脱した運転席からの外の眺めを見ていると、自分が特別な機械を操作する覚悟みたいなものが湧き上がってきて、スイッチの共用など些事に思えてくる。一方で世の中の高級車クラスタの商品はこういうところに手を抜かないはずで、前述のFタイプもAMG C43もあらゆる部品の見た目、触感、動作速度やクリック感が図抜けていた。だから4Cは劣っていると言いたいのではない。豪華プライベートジェット機商圏に距離を置き、ライトウェイト戦闘機を現実的な価格でという、また別の商圏に的を絞ったということなのだろう。

■走ってみる■
前述のとおりDCT、すなわちダブルクラッチのオートマティックトランスミッションなので、ドライブモードにさえ入れてしまえばAペダルを踏めば4Cは動き出す。むしろその瞬間にぎょっとするのはノンパワーアシストのハンドルの重さである。「動きだしちゃえば、ぜんぜん大丈夫でしょ?」とオーナーのじゅんすかさんはおっしゃるが、なかなかどうして。動き出しの簡単さとの落差に驚く。実際速度が10km/hも出てしまえば重さは胡散霧消し、濃厚な路面情報を漏らさず伝えてくれるステアリング機構ではある。これも一種のツンデレか。

実はdモード長押しでrモード、すなわちレースモードに入るという知識だけはあるd.n.a.システムをdモードに入れて公道に出る。とにかく情報の嵐である。ハンドルを通じた路面やタイヤの情報、背中から聴こえる1,750ccターボ過給エンジンと排気機構からの野太いノイズ、低い目線での外界の視覚情報。そしてDCTを介して右足に伝わる動力。助手席に付き合ってくれたしまの助さんに「これは一体、どこでどういう風に乗れば楽しいんだろうか」と問いかけてしまった。公道を安全に走ることはできている。だが乗りこなしている実感は希薄。クルマが伝えてくる情報を処理しきれない気がして、なんだか自分が4Cに相応しくないんじゃないかという気持ちになってくる。

試乗コース途中、道路が細くなる区間直前の路肩に4Cを停めて、改めて運転姿勢を調整してみる。が、もう少し寝かせたいシート背面が、何かにガツンとあたり一定以上倒れてくれない。そのガツンこそがバスタブ型カーボンモノコックで、これが異次元の堅牢さ。別のタイミングでエンジンルーム側を覗き込むチャンスがあったのだが、アルミ製サブフレームと剛結しているボルトや金具があっけらかんと放り出されていて、武骨なことこの上ない。そしてエンジンサブフレームや前方の足周りあたりからの共振は一切感じられない。ということを理解してから考えると、搭乗者を責め苛むようなショックの類いがまったく無いのは、「望外に乗り心地が良い」と書くべきなのだろう。実際シートベルトは3点式だし車列に紛れてのゴーストップを難なくこなすのだから、4Cの立つべき場所は公道なのだ。一方でステアリング周りの夾雑物を排してエンジンマウントはミドシップ化した結果、あらゆる動作がクイックでありダイレクトである。そのダイレクトさは乗用車ベースのスポーツモデルのそれとは次元が違う。つまり日常生活で運転できるクルマにこのダイレクトさが実現していることが、4Cの魅力である。だが例えばこのまま筆者が普段プントエヴォやNDロードスターで日常的に走っている近所のワインディングに4Cを持ち込もうものなら、確実に壁に突き刺さるか、安全に走りきったところでロードスターよりもタイムは遅いに違いない。

1750
エンジンはジュリエッタQVのそれと同じということになっているが、
材を変えたりして20kgの軽量化を達成しているという

■まとめにすらなっていない■
読んでお分かりのとおり、筆者の運転スキルでは4Cにまったく適わない。もっと決然とAペダルを踏み、ハンドルを忙しく切り、敢然とBペダルを踏まないと、生き生きと走ってくれない。HDDをSSDに換装して回路を初めありとあらゆる基盤部分を高速化したが、CPU、つまり運転手のクロックだけが遅くてパフォーマンスの悪いパソコンみたいなものだ。ホントは現場ではもっと俗な比喩を持ち出したのだけど、つまりは筆者の器不足、これに尽きる。

こういう戦闘機方向のクルマは4C以降鳴りをひそめてしまった。唯一ルノーがミドシップなのにアルピーヌを名乗らせたプロダクトをリリースしたが、あっちはもっと優雅であり、比較すればするほど4Cの特異性が際立ってしまう。そんな事情からなのか、4Cの最近の中古価格は800万円周辺だという。それ、ほぼ新車時の車両本体価格ですから。確かに筆者が仮に相談を受けたとしても、ロータスの諸車と比較してみたら?と言うのが精いっぱいかもしれない。試乗後は難しい顔をして(いたはず)降りてきた筆者と異なり、筆者の後に試乗していた魔改造MiToオーナーのヤマベ兄ぃは、降りてきたら目尻が下がりっぱなしだった。兄ぃくらい普段から鍛えているなら4Cも楽しいのかもしれない。重ステと激早のペダルレスポンス。カーボンバスタブシャシーに横置きミドシップ。結局この2センテンスを書いて読者が想像するとおりのものに4Cはなっていて、それは乗り手を選ぶレベルまで研ぎ澄まされている。なんだ、初めからこう書けば良かったのか。長文失礼。じゅんすかさん、ありがとうございました。

※勘違い陳謝 NDロードスターのホイールベース値は2,310mmでした。お恥ずかしい。

39件のコメント

  • こちらこそクリスマスプレゼントのような記事ありがとうございます!愉しんで頂けたようで何よりです!正直自分も3年乗って、なんとなく慣れてきたのはここ半年くらいです。スペック的に分かりやすいフレーズは、「加速はランエボ、コーナリングはロードスター」ですかね(笑)。最初の出会いはパッケージオプションなしのスパイダー試乗だったのですが、公道で競技用カート乗ってる感覚でした。ミッドシップとしてはスタビリティある方だと思うのですが、ちょっと気を抜くとどっかいっちゃいそうな不安感は未だにあります(笑)。真面目に運転技量を高めたいと思うヘンタイ諸士には良い車ではないでしょうか?またカーボンモノコックの量産車を兎に角世に出したアルファに、イタリア自動車文化の底力を感じます。あとは4Cに乗る=アルファのピュアスポーツに乗る、という漢のロマン全開を味わえることと同クラス(スーパーカーでないミッドシップスポーツ)の中では一番艶やかであろうエクステリアも無理して買ってよかった!と乗る度に思えるのが幸せです。ぜひ再びの邂逅を!

    • 3年乗ってここ半年??じゃあ自分が乗りこなせないのは当然ですね(笑)。でも今後ますます貴重な存在になっていくと思います。豪華絢爛なミドシップ車はフェラーリでもランボルギーニでもこれからも出すでしょうけど、ハイブリッドだのEVだのというノイズまみれのものになっていくでしょう。アルピーヌもしかり。ロータスは大丈夫かと思っていたけど、トップレンジは電気を入れ始めてますよね。いやはや、一部政治家と自動車会社経営陣は、早く石油内燃機関の変わらぬ有用性に目を向けてほしいです(別にハイブリッドやEVを出すなと言いたいわけではない)。
        
      4Cがスタビリティ高いかどうかは、そこまでまったく追い込めなかったのでわかりませんが(何のための試乗か……)、仮に「ちょっと気を抜くとどっかいっちゃいそうな不安感」があるのだとしても、むしろそここそが貴重じゃないかと思います。電子制御でがんじがらめと991型911を嘆いてたP姐さんにご意見を聞いてみたい。運転技量向上を4Cで試す度胸はありませんけど、オーナーであればゆっくりマイペースでつきあいを深めていけるのが最高ですね。
        
      試乗中にしまの助さんと話していましたが、ジェレミー・クラークソン曰く「アルファを所有していてもっとも大事なことは、人から何に乗っているのか訊かれた時に『アルファさ』と言えることだ」っていうのがすべてじゃないかなぁ。カーボンとかピュアとか、ヘンタイには魔法の呪文ですが、お向かいの奥さんだって「え?あるはろめお?聞いたことある!確かすごいクルマなんでしょ?」くらいは言うんじゃないか。そういう通りの良さとハッタリこそがアルファのすべて(笑)!ところが4Cはそのハッタリがない!どういうこっちゃ!!再びどころか、三度四度と試乗をお願いしたいくらいです。適わないとわかっていても、ぜひ自宅近辺の知り尽くした道路環境で走ってみたい。今ならそう思ってしまいます。特別なクルマには特別である理由があるんですね。

  • じゅんすかさんのコメントや、acatsukiさんのコメント見てて、懐かしくなりました。私はもう4Cのスタイリングが大好きすぎて試乗もせず購入したクチでしたが(汗)、最初に乗った時は、とんでもないクルマ買っちゃたなと思ったもんです。重ステは慣れてたから良いんですが、後方視界の絶望さ、サイドシルが広くて駐車場停めるところに苦労したり、ステアリングに感じる過剰すぎる路面情報、意識的に加速すると本当に空に飛んでいってしまいそうな加速感とその怖いくらいのスリル、意外に車幅が広かったり、などなど。しかしながら、運転し終えると、ホッとするんですが、もっと走りたいって感覚に襲われるんです。これ、本当に4Cマジックだと思います。

    今乗っている718ケイマンと決定的な差は「安心感」だと思います。ケイマンは、安心してハイスピードのスポーツ走行出来ますが、4Cは気合い入れないと恐怖が先に立ちます。まさに乗る手を選ぶ硬派なピュアスポーツだと思います。でも、その感覚が癖になるんです。

    と、ここまで熱く書きましたが、私はやっぱり4Cはスタイリングが1番だと思います。カッチョ良いです!

    • みい様、コメントに返信するのは初めてになります。よろしくお願いします!4Cへの的確なコメント有難うございます。試乗せず購入するのもなかなかですが、あの佇まいは取り憑くなにかがある気がして止まないです。しかしみい様のコメントを普通の?人が読むと、わざわざ4Cに乗るのは修行に近いですね(笑)。正直乗るときは未だに武道をするような緊張感があります。先日某黄色い911を少し運転させてもらいましたが、みい様の仰るとおりポルシェは安心感が桁違いですね。本当はどのモデルもべらぼうに速いでしょうに。まだ修行を積もうと思ってますので、いつかお会いできる日を楽しみにしております!

      • みいさんへのコメントに返信したとおり、ま、やっぱり気軽に買うべきではない1台ということはよくわかりました。同時にポルシェの商品性の高さに感心。さすが世界中のお金持ち(しかし運転スキルは低い、かつ別に運転がうまくなりたいと思っているわけでもない)がこぞって買うクルマ!まったく性格は違うと思いますが、現行マクラーレンとかどうなんでしょうね。めちゃくちゃ電子制御入れてるみたいですけど、スタビリティ重視というよりは、「ほら、ウチ、F1屋なんで」的な商品性のスパイスなんですかね。ポルシェは安全にしておかないと会社が存続できないっつー「後がない」感があるので、あの安心感というか、「乗っけられてる」感覚は不可避なんだと思ってます。

      • これ、みいさんのコメントへの返信です。
          
        スタイリングに惚れ込んで買う。断然アリですし、特に4Cみたいなスペシャルな車種については別に特別なことじゃないと思います。本文にスペックを載せようとネット上でデータを探して驚いたんですけど、横幅広っ!極端にいうと正方形に近いじゃないかと。だからこその旋回時のスタビリティだと思うのですが、それでも後方視界の件は、ねぇ……。基本公道で乗れよってクルマなのになぁ(笑)。
          
        じゅんすかさん、みいさんのコメントを読んで「やっぱり乗り手を選ぶんだな」とは思います。お金を持ってるからってホイホイ買っていいクルマじゃないということですね。で、色々緊張するけどまた乗りたくなるような廃人向けってことでOK(笑)?

        • みい様への返信なのに真っ先にレスすいません!今気づきました(笑)。

  • 廃人向けでオッケーです(笑)。たまに「俺もよくやるよ」とか思いますが、乗ると「ひゅーひゅー!」です。あ、もちろん某ちょーななも同類項です。

    • えぇ、それはもうわかってるんで、改めて宣言していただかなくても(笑)。

  • 自分も、試乗させて頂いたのでつたない文ですが感想を書かせていただきます。
    まず、乗り込んで見えるカーボンと景色の低さそして、エンジンの音と振動が体の後ろから伝わるという非日常が興奮と緊張を呼び起こしました。
    走り出したら、ステアリングの重さは気にならなくなり路面の細かい凹凸をリニアに感じシートからは、リアタイヤの状況が伝わってきました。特に驚いたのは、サスペンションが想像よりしなやかに動いたことです、ドライバーの操作に対してきちんと荷重が移動して車との対話ができこれぞピュアスポーツカーだと思いました。ただ、停止からの発進やバックは、ATのクラッチ操作が分かりづらく自分はMTがあればなぁ~と思いました。
    じゅんすかさん、貴重な体験をさせて頂きありがとうございました。

    • あぁ、やっぱり一段深いところからのレポートです。ありがとうございます。そうそう、ボディから何からガチガチに硬いのに、足はしなやかなんですよね。多分ボディが硬いことで余計な共振やキックバックがなくてそういう印象になっているのかもしれません。でもあの足なら公道を走るのはギリ苦痛じゃない。絶妙ですよねー。ホント、貴重な体験でした。ありがてえ。

    • ヤマベ様ありがとうございます!サスの評価複数人の方が同様にしてくれていて、分かる人には分かるんだなあと感心しております。自分は未だに「硬っ!」です。ヤマベ様の新型機楽しみにしております!!

      • このメンツには5月の山形がお披露目になるのかな??それともLSD慣らしが終わったら初夏の宇都宮(笑)?楽しみですねー ←人の愛車なのに……

  • >じゅんすか様
     こちらこそよろしくお願いいたします! お会いできるのを楽しみにしております。あと、言い忘れたんですが、やっぱりあの複眼のようなヘッドライトが好きです。アレが嫌いでわざわざ変える人もいるらしいですが、信じられませんw それから、エンジンカヴァーを外したときの、あの黒光りしたエンジンのメカメカしさも好きです。是非今度皆様にご披露してみてください!(もうしてたらすみません(汗)) あと、4Cあるあるだと思いますが、「フロントはどのくらい荷物乗るんですか?」「開きません」「・・・・」という流れ(笑)

    >acatsukiさん
     ここのクルマ廃人のみなさんが4C所有したら、多分きっと同じように「また乗りたい。ずっと乗ってたい」って感じるはずです。それだけ魅力のあるクルマです。車幅の話が出ましたが、4Cのホイールベースとトレッドの比って、1.5切るんですよ(笑) 確か1.45前後だったはずですが、これ結構乗用車では異常な数値で回頭性が恐ろしく良い事が分かります。ちなみにケイマンは1.63、911は1.54。911も素晴らしい数値ですね。調べたら、NDロードスターも1.55と、911と同じくらい素晴らしい数値ですね。回頭性良いんですね!

    • 「それだけ魅力のあるクルマです。」そうかぁ、やっぱりな!ちょっとイデアル行ってくる!……とはならない価格ですね。その回頭性の良さなんですが、それを実感できる場所が非常に少ないとは思います<4C  ロードスターならその辺の山道に入っていけば「うひょひょひょひょ」ときんどーさんのように笑いが止まらない状態になりますが、4Cみたいなクルマだと、やっぱりクローズドコースに持ち込むのが一番ですかねぇ。しかし考え方・視点を変えれば、例えばロータス エリーゼとかエキシージとか、その辺走ってますもんね。こないだイッズミーの参加車両だと思いますが、うちの近所をKTMのクロスボウが走ってましたからねぇ(990Sの試乗会を木枯らし紋次郎さんとやった時だ!)。大和町の蔵元に日本酒を買いに行くか!くらいの用事で走らせても「また乗りたい!」ってなるのかもしれません。

  • ご指名いただいておりましたのに、すっかり乗り遅れているPです(笑)
    4Cはじゅんすかさんのしか知らないので、個体差があったらどうにも…なわけですが、何回運転させていただいたかなぁ、2回?3回?宇都宮と千葉とあともう一回どこかで乗らせていただいたよな…。でもすごく濃い体験なので、くっきり記憶に刻み込まれてる。そういえば4Cに乗るときは毎回しまの助さんと一緒だけど、毎回同じことを二人で笑いながら叫んでたなぁ。

    何度乗っても、いやぁ、これは所持できないわ!って思います(笑) だってすごいんだもの、疲れるんだもの。軽い気持ちで乗れない。ちゃんと対峙することを毎回要求される。すごく楽しい。自分のへたくそさをまざまざと見せつけられるのにもかかわらず、にやけた顔が戻らないほどに楽しい。大変すぎて、補正が入らな過ぎて、笑うしかなくなっちゃう。
    先日千葉で自分の911納車直後に乗り比べたのですごくわかりやすかった。911も1号機と2号機では結構違っていて、今の2号機のほうがよりさりげないけどイケメンな執事だなぁと感心して30分運転した後の4C。この方、仕える気ない(笑)。すごいよね、あのむき出しな感じ。鞍の付いてない野生の馬みたい。
    電子制御もりもりをぶつくさ言ってすみません、って思っちゃいます。はい、私みたいなヘタクソはサポートしてもらってナンボなんです。911さま、ありがとうです。
    acatsukiさん、クローズドコースでって言いますけどね、むっちゃアブナイと思うよ。グランツーリズモで4C選んだら、クラッシュしまくったもの。あれはやっぱりちゃんと再現されてるんだなぁと思った。ちなみにM3だと簡単にタイムが出ました。はい。

    • そーですね、4Cが裸馬だとポルシェはホントサラブレッドの競走馬ですね。ただサラブレッドを速く走らせるのはそれはそれで難しいのでは?とりあえず調子に乗って落馬しないように気をつけます(笑)。

    • 姐さんとしまの助さんをして「こりゃ所持できない」ってのも、別の意味ですげえと思います。ヘンタイでも躊躇する荒馬かぁ。姐さんに言われて改めて思ったのですが、クローズドコースならぶっ飛ばせるな……という意味ではなく、情報の整理がしやすくなって、結果的に少しは自信を持って運転できるかな?という期待があるって感じですね。4Cからのものすごい量の情報と同時に、公道の千変万化の状況判断を同時にするのはやはり相当慣れが必要だと思います。あとレースでもない限り、クローズドならスピンとかしても他人様にかける迷惑は最小で済むってのももちろんありますが。
        
      しかし911のあとに4Cかぁ(笑)。それは想像を超えている(笑)。

  • あと、もう一つ良いですか?(笑)
    一時停止のあるY字路合流、半分、カンです(汗)
    普通に合流しようとすると(左ハンドルを前提で書いてます)、絶対右後方が見えないので、Y字路なんですが、その路幅を使って車体を合流する路面と垂直にして待たないと見えません(汗)
    これ、体験しちゃうと、もしかして、どんなに魅力的な4Cでも、やっぱり、やめよかな、と思います!

    • みいさま

      それ、今の991もBreraもそうでした😆
      それでミトとBreraにはデジタルミラー付けたのですが、991はつけてないので結構カンです(汗)

    • プントエヴォですらY字路(とか変形交差点)の右合流はエイヤ!でしたからねぇ。今回の試乗コースには幸いそういうポイントはなくて無事に帰り着きました。メルセデスのデカいのもお金で解決してる人はいるそうですよ。

  • 左ハンドルはホント合流大変そうですよね。斜め後ろの視界は「絶望的」ではなくて仰る通り「見えない」ですね。ロータス勢も苦労してる方が多いようですが跳ね馬や闘牛は金で解決してそうですね(笑)。

    • パオロ・スタンツァーニはカウンタックの後方視界が絶望的だと指摘されて「クルマは前を見て運転するものだろ?」と答えたとかなんとか。シビレルゼ。

      • >acatsukiさん

        その名言を出されてしまったら、もうこのスレは終わりですね(笑)
        ここのコメント全て、この名言に集約されちゃったような気がします(笑)

        • カウンタックはそれでもいいと思うんです。4Cも。でも現実にオレの家の駐車スペースは後退で入れるしかないんで(笑)。日本の住環境とか、そういうところにまで思いを馳せてしまいますね(笑)。

  • 岡山の4C乗りの方が「刺さる人以外には絶対的に向いてない車。普通の人はケイマンかボクスター買った方が幸せになれる」的な事を数年前の忘年会でおっしゃってた覚えがあります。
    あと「最初からアライメントズレてるから、オーナーがご自宅信頼できる所で調整してあげないとダメだよ」とも言ってたかな。
    「触媒もあってないような物だから駐車場の壁が排ガスで真っ黒になるよ」とも。

    先日高知ツーリングでご一緒しましたが、皆さんおっしゃるように視界補助のモニターを付けられてましたね。それ以外にも何やら装備が増えてましたけど。
    その時にチラッと聞きましたが、鈴鹿サーキットで数台4Cがオシャカになってるらしいです。どういう状況でかは不明ですけれども。
      
    ※※acatsuki-studioより編注
    「サーキットで4Cが故障したのは鈴鹿ではなくてFSWで2台・岡山国際で1台」とヴェスペさんより訂正を受けました。快く引用を承諾してくださったRossoAlfaさんに感謝いたします。

    • なんというか、返信不能(笑)。いや、冗談です。お久しぶりです。そちらでも雪が降ったとか。しかし4C、ここまでネガティブな話が多いのに乗っている人が熱くなってる。それだけ「オレのための1台要素」が強い・濃いんじゃないでしょうか。実際あれを普段乗りくらいまでに乗りこなせたらその中毒性は相当なもんでしょう。堅牢さもダイレクトさも、普段我々が欲しくて欲しくてたまらないものなんですから。
        
      もちろん後方視界もそれなりに欲しいですけど(笑)。

  • ヴェスペ様、初めてレスします。よろしくお願いいたします!「刺さる人以外には絶対向いていない」仰る通りこれに尽きます。サーキット走行は熱によるミッショントラブルの話よく聞きます。私もミッションのコントロールユニット不調で公道で2回停まってます(笑)。後はミッドシップは限界付近がシビアそうですね~。車幅が広いので公道レベルだとトヨタMR2よりも安心感ありますが、クローズドコースではとても限界付近まで持っていける腕も自信も無いです(笑)。

    • そう言えばアルファ業界から遠ざかって久しいので知らないだけかもしれませんが、TCTの耐久性ってどうなんでしょうか。そろそろ結論出てるのかな。試乗中は「これ、マニュアルで変速する時、アクセル抜いた方がいいのかな??」と思いつつパドルを弄っていたのでした。普通の県道で車列に紛れている時は抜いてましたが、ワインディング区間ではそんな余裕はなかったような……。

      • クラッチも含めミッション自体は余程無茶しない限り大丈夫ではないかと。コントロールユニットは日本製にしてほしかった…。

        • MiToとジュリエッタで相当事例を重ねたのでしょうね。VWのDCTも裏では相当泣いた人がいるみたいですけど、いよいよ安定期なんですね。コントロールユニットの件はご愁傷様でした……としか……。

  • じゅんすか様、こちらこそよろしくお願いします。
    4C関連の話題は岡山の4C乗りの方(みんカラネーム/Rosso Alfaさん)と、他の4C乗りの知人2人も濃い人たち(ムルティプラ&ジムニー&新ジュリア所有の人と、モントリオール&旧スパイダー所有の人)から聞いた話が元になります。
    Mito同様に8C由来のデザインは好みのクルマなのですが、改造や修繕などの諸々の話を聞いてると費用の観点から一般人にはハードルが高いなって感じです。

    acatsuki様、↑のRosso Alfaさんが4Cの整備記録をみんカラに載せておられますが、(多分日本で1、2を争うぐらいに4Cを改造されてると思います)TCTのトラブルについても記されてました。3速が壊れやすい模様、7万キロあたりでの事だったようですがあまりの整備性の悪さに驚きます。

    • !!!!「米国の4C掲示板4C-Forums」!!! いやー、久しぶりに濃ゆいアルファ乗りの方のブログを見ました。一般的に高額車両になればなるほど整備はおまかせ、整備性もそれなりに気を使われていて……と思いますが、実際はそうじゃないんですねぇ。でもなんなんでしょう、このほのぼの感(笑)。4Cなのに、なんかゆるーくやってますみたいな感じ。素晴らしい。

  • AROC-WJ(広島・岡山)とAROC-愛媛のメンバーはみんなこんな感じにゆるーい人ばっかりです(笑
    あと関係ない話ですが映画『すずめの戸締まり』にアルファ擬きの車両が出てたようです。
    https://www.hatada-kuritaruto.jp/pro_doraichi_suzume.htm
    (地元の菓子屋の映画コラボパッケージ、茨城県のあたりに赤い車)

    • ホントだ!ジュリアスパイダー(笑)?しかしRossoAlfaさん、片側リアサイドブレーキ不調で車検危機、結局左右交換で30万円って身につまされました……。

  • 事後承諾になってしまいましたがRossoさんに確認したところ、出典を明らかにする形であれば自由に引用OKとの御返事をいただきました。
    『日本では4Cに関する情報があまりないので、全ての4Cオーナーや潜在オーナーの役に立つように、というつもりで書いています。』ともおっしゃってました。懐の深さに脱帽です。acatsuki様と同じで伝道師ですね。

    • この私が4Cの伝導の役に立つとは思えませんが(笑)、RossoAlfaさんの懐深さ、まったく同感です。希少車に乗っていると、どうしてもそういう気持ちが出てくるものです。あぁ、この試乗記を読んで「よし!迷ってたけど4C買おう!」という人がいるのかどうか……。でも事後承諾でも連絡……というか、渡りをつけていただいてありがとうございます。

  • いえいえ、たいしたことはできてないのでお気になさらず。
    ただ、Rossoさんからご指摘がありましてサーキットで4Cが故障したのは鈴鹿ではなくてFSWで2台・岡山国際で1台とのことでした。
    私の記憶違いでガセ情報を流してしまい申し訳ございません。

    • ではヴェスペさんのコメントに修正を入れておきましょう。RossoAlfaさんへの敬意と、有益な情報を提供するという当ブログの趣旨に則って(そんな趣旨があったのか!というツッコミはスルーしますが)。
        
      ヴェスペさんにはいつも冷静かつ異なる視点からのご指摘をいただき感謝しております。特にコメント欄が盛り上がった時に助かりますし、私自身が勉強になります。

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