疑惑のストップランプバルブ交換

2023年ゴールデンウィーク真っ最中のある日、シトロエン C3を運転していた家人が信号待ちをしていると、直後にいた男性が乗っていたバイクからわざわざ降りてまでストップランプが点灯していないことを教えてくれたという。恐縮感謝した家人ではあったが、ディーラーもホームセンターもとっくに閉店している時間のことであり、その日は止むなく家人は帰宅した。

話を聞いた筆者は当初何かしらの回路異常を疑った。筆者はかれこれ35年に渡り自動車を運転しているが、ストップランプ左右同時のバルブ切れなど聞いたことがない。電気回路上の断線、あるいは瞬間的に過剰な負荷がかかったのではあるまいか。翌朝改めて筆者立ち会いのもと動作確認を行ったが、輸入車あるある、翌朝再びエンジンをかけたら何事もなく復活……ということは起こらず、なるほど左右ともストップランプは点灯せず。ちなみにハイマウントストップランプは点灯する。整備不良で切符を切られるなんて事態も腹立たしいので、その日は筆者が家人を職場までロードスターで送迎した。

シトロエン仙台に問い合わせるも、当然のことながら向こうだって現車両を診てみるまではなんとも言えず。後日家人が持ち込み診断を受けたところ、まんまと「左右同時のバルブ切れ」だった。厳密に左右同時に切れたかどうかはもはや確かめる術がないが。

バルブ V91191412 12V21W 320円(@160円)
技術料 650円
消費税 97円

合計 1,067円

事ここに至っても、筆者はまだ回路異常疑惑を捨てきれない。ふたつ同時にバルブ切れなど起こり得るのだろうか。確率の低い偶然が起こっただけなのだろうか。

余談だが、家人のC3にはもう長いこと「アクティブセーフティブレーキ」の異常アラートが表示され続けていた。実際のところ走行に不備はなく(緊急時制動補助機能不備ではあるにせよ)、ディーラー入庫の上整備コンピューター接続によるリセット作業が必要なため放置されていた。今回リセットのちょうど良い機会と意気込んだ家人だったが、シトロエン仙台の駐車場にC3を停め、スタッフにストップランプ不点灯を確認をしてもらうために再度エンジンをかけたところ、スピードメーター内のアラートランプは消えていたという。こっちは「輸入車あるある」かよ。B6HN01型C3は、どうも電子制御系、中でもセンサー類が過敏なようだ。タイヤ空気圧アラートも頻発する(あくまでオーナー主観の印象論でしかないが)。シャシーそのものは先代からのキャリーオーバーで、いわば枯れたモデルではあるのだが、現代風にアップデートされた部分はかくの如し。

8件のコメント

  • うーむ、過電流が流れたのでもない限り、両方一度に切れるなんてなさそうだけどねぇ…。でもランプ切れアラートは出ないんですね。そっちの方がアラート出してほしいですが。

    うちのNCのヘッドライトはあいかわらず気まぐれに切れてます(笑)。かっこ悪いから直したいのだけど、球交換だけで治るのか、回路から診なきゃいけないのか、って考えると、もうやる気をなくす。

    それにしても、この配色やっぱりいいなぁ。素敵です、と奥さまにお伝えください。

    • そうそう、アクティブセーフティブレーキのアラートは出るのにバブル切れな出ないって、優先順位がおかしかないか?という。それともあれか?電子制御系の方がよっぽど壊れるのかって疑っちゃうぞ!
        
      NCのフロントライトは、まぁ夜走るのにはNCを使わなきゃいいんじゃね?という、非常に不誠実な考えもありますよね(笑)。C3のカラーリングの件、申し伝えます。B6HN01型のカラーリングはカタログモデルも限定版も、心躍る如何にもフランス!という色使いばかりなのですが、内装が黒一色というのは解せない。むしろそっちでこそフランス人の色彩感覚を発揮して欲しかった。

  • ご無沙汰しております。なかなかコメント書き込んでおりませんが、相変わらずブログを楽しく拝見させて頂いております。
    ストップバルブの同時切れですが、十分あり得ます。
    原因(仕組み)としては、通常バルブは左右新品に交換することが多いと思います。それから使用し続けると左右同等にフィラメントが劣化します。
    ある時点でどちらかのフィラメントが切れると、それまで2つのフィラメントで負担していた電流が同じく消耗しているもう片方のフィラメントにいきなり集中して切れます。
    ストップランプは安全面で非常に重要なランプなので、もし片側のみ切れたとしても同時に両方交換することをお勧めします。
    交換しても頻繁に切れるようであれば配線、回路異常があやしいです。

    • 御無沙汰でーす。そして納得の推理理論、なるほど同時切れもあり得ますね。今回は回路異常を疑って左右両方交換してもらうよう家人に奨めた次第です。面倒くさくてバルブ交換作業方法を、取説読むこともしなかった……。ロードスターの方も含めて、作業手順を予習しておくとともに、バルブを常備しておくようにしようと思います。

  • 球切れの警告が無いのであれば、左右同時に切れたのではなく、片方が切れてそれに気が付かないまましばらくして、もう片方が切れたのかも知れませんね。
    私がABでピットバイトしていた頃は、ブレーキランプのように左右同時に点灯する電球の片方が切れた際には、必ず左右同時に交換する事を勧めていました。
    我がFIAT500TwinAirは球切れの警告もあるので、ブレーキバルブの球切れも直ぐに分かって、もちろん左右同時に交換しました。

    • 取扱説明書を読まずにこのコメントを打っているのですが、C3に球切れ警告灯があるものとして、片方切れた段階で点灯しないもんなんですかね、という。電圧変化を監視してるんじゃないんですか?という。そういう意味でシトロエンの設計意図がわからずどう接していいのかからないんです。バルブは両方交換しました。さて、また5年もつのかな?

  • こんばんは。ランプの玉切れよりブレーキの方が危ないような気がしますが、いかがでしょうか。玉は安いし、切れるものなので、気になりませんが、ブレーキの制御の方はちょっと見逃せませんね。早めのチャックが宜しいのでは?

    • ご心配をおかけしております。そもそも「アクティブセーフティブレーキ機能」とは、特に女性の場合、「あ、ぶつかる……」という緊急非常事態の際に、ブレーキの踏力を最後の最後に抜いちゃうケースが多いのだそうです(そこはあきらめちゃイカンだろ)。あるいは踏力そのものが弱い。様々なファクターからC3が緊急事態(異常な制動)と判断し、ドライバーのブレーキペダルを踏む力が弱い・抜けるなどすると、その瞬間制動力を保持してくれる機能の異常を告げているのであります。だから、一義的には制動性能の異常ではなく、あくまでそれを電子的にサポートする機能の異常。ブレーキは特に異常も違和感もなく作動しています。
        
      本文に書いたとおり、ディーラーでアラートランプ点灯を見せようとしたら消えてたわけです。家人も「いや、マジ、点いてたんですよ!」と訴えてデータログを調べてもらったそうですが、そもそも異常発生の記録自体が無いときたもんだ(笑)。つまりアラートランプが「わし、いざとなったら仕事できまっせ」と自己アピールしてるんですね。イタリア車、フランス車によくある話です。数日経っても点かないので、そういうことだと思います。

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