一周年
2023年7月11日を以て、NDロードスターが当スタジオに納車されてから1年が経った。つまり1周年である。
6月下旬に施したボディとブレーキラインの強化改修によって程よく剛性が上がり程よく抜けのある絶妙なボディに変容したNDロードスターは、しみじみと「疲れないクルマ」に成長したと非常に満足している。マツダの掲げる「人馬一体」という表現は実はあまり好きではないのだが、そういう物体に一層近づいたと言うことはできるかもしれない。改造以前よりも筆者の入力をロードスターは迅速に路面に伝えるし、操作の結果を遅滞なく筆者に伝えてくる。メンバーブレースを床下に装着したことで、遅延値が一層小さくなったし路面からの入力もギリギリ不快に思わない程度に丸めてもくれる。このギリギリのところでロードスター生来の緩さがまだ残っていることが吉と出ている。
わずかに緩さが残るボディ、神経質な反応一歩手前のブレーキもそうなのだが、「疲れないクルマ」という印象の大部分は自然吸気エンジンとして当然の帰結たるリニアな加速感が作っていると思う。筆者が自然吸気エンジンのクルマを運転するのは2009年に手放したプジョー 307SW以来。307SWは筆者にとって重要なクルマではあるが、どうしたって重く、またAL4の駆動ロスやストレスフルな変速動作が不可避で存在したため、最後にはもっと動力性能の良いクルマが欲しくなり乗り換えとなった。続くアルファロメオ MiTo、アバルト プントエヴォではターボ過給による小気味よい……というよりも分不相応なやんちゃな加速動作を日々享受できた。今も置き場所とお金があればそのどちらかを買い戻したいとすら思う。しかしNDロードスターと1年を供にして思うのは、常にターボラグを意識してAペダルを操作するのは意外にもストレスだったということだ。例え客観的に見て大したことのない加速力だとしても、NDロードスターが運転手に供する加速感は「自分の操作以外の加速要素が介入しない」という意味でのリニアリティでありそれこそが心地良い。だから疲れない。自分のクルマ遍歴最後の1台とはまだ言えないが、仮にガレージの隣にマセラティ グランツーリズモが並ぶことになっても保有しておきたいと今は思っている。
この1年で筆者の生活も変わった。何よりもこの個体を購入したオープンカークラブ仙台さんは閉業してしまった。それでもH田店長を通じてファン・ファクトリーさんという信頼できるファクトリーとも巡り合えたし、そのH田店長はクルマ販売業界に残るとのことなのでアフターサービスとメインテナンス難民にならず済んでいる。がんがん走りに行きたい反面丁寧に乗ってできる限り延命も図りたい。アンビバレンツ。納車から1年間の走行距離は19,690km。2周年目を迎える2024年7月11日までに走行距離を何km加えられるだろうか。
改めてよろしく頼むぜ!ロードスター!
ANNIVERSARYおめでとうございます。これ程の面々をも唸らすロードスター恐るべし。しかし『自分の操作以外の加速要素』という概念は目からウロコです。
こんなオーナーの忘備録みたいなエントリーにコメントをいただき恐縮です。突き詰めればECUでAペダル開度を監視・燃調している以上「自分の操作以外の加速要素」ってのは介在しているとは思いますが、ターボの段付き感に比べれば無視しても良い……という程度の感性ですけれども。
しかしこれがスーチャなら間髪入れずにバンバン過給してくれるんだろうか……と興味はあります。でも重くなるから搭載して恩恵がある排気量とか性能とかありますよね。
うちのクリオも10日で一年経ちお互い何事もなく喜ばしい限りです。まさしく言われるように忖度してくるクルマは楽なのでしょうが自分の意図が濁らずに反映される方が運転している実感がありますね。
私もスーチャーは未体験なのでどんな感じなのか知りたいです!
クリオの1周年おめでとうございます。知っている範囲でしか書けないのでMiToやプントエヴォを引き合いに出しましたが、あれらイタリア車の躁的な加速感は明らかに手練れが初心者を翻弄しているパターンで、「ほーらこういうの、気持ち良いだろ?」とニヤニヤされているような気がしてしまうんですよね(笑)。忖度っちゃー忖度なんですが。実際ターボラグに舌打ちする場面は滅多にないし、本来そういう場面が発生しないような運転をするべきなのですが、ターボによるどっかん加速が欲しい場面は、たいていラグなしでどん!と加速してほしい場面なんですよねぇ……。具体例を書くことは控えますが(笑)。乗りこなせば乗りこなすほどそういう場面を意識するようになってしまいまして。
繰り返しますがMiToもプントエヴォも嫌いになって手放したわけではなく、特にプントエヴォは程度の良い個体があればぜひまた乗りたいです。もうターボラグのことでうるさいこと言わないから帰ってきてほしい(笑)。
遅れましたが、納車1周年おめでとうございました!。カスタム化に伴って、ロードスターがacatsuki-studio様好みのセッティングに進化して何よりです。
実は先月初旬に、早瀬佐近に近付きたい一心の山岸みのりになった気持ちになって(昭和な例えですみません)、990Sに試乗してみました。NC由来の124スパイダーとトランスミッションと違って、シフトチェンジもストレスなく、新車で買おうかなと思った(嘘です)矢先に、受注終了になってしまいました。営業さんやディーラーサイドには、本当にメーカーから情報が入らないんだと実感しました。
ウソかよ!いやぁ、しかし本当にあれこれ探していらっしゃったんですね。何に決まったのか気になる……。
改造を施したNDロードスター、いいですよ。かなりイイ。990Sに比べれば達成された旋回フィールは原始的ですが、とにかくつっかえ棒を渡しただけとも言えるので、その原始的な感じが良いです。
出遅れました、早いものですね1年。
世界中で愛されるロードスターの面目躍如といところでしょうか。
パーツもたくさん世界中でありますので、末永く乗れることをお祈りしております。
乗り換えるきっかけは異なりますが、私も一周年を超えておりました 汗
ありがとうございます。Motiさんの現車への乗り換えきっかけはキョーレツでしたものねぇ(笑)。135i見ると今でも懐かしく思い出します。中古屋さんの軒先にけっこういるんですよね、135i(笑)。