ツーリング飯レポート2023夏

あまりにも暑い日々が続く。先日kikuchi大先輩とお会いする機会があったのだが「こう暑くちゃクルマ出す気にならないよね!」とおっしゃっていて、我が意を得たりである。どこかへ走りに行ってその土地の空気を吸ってこよう、あわよくば何かウマイモノでも喰って来ようという気にならない。NDロードスターで出かけてもエアコンをガンガン使うのでトルクを食われるのがストレスに。そんな大げさな……と言われるかもしれないが、あまりにも運転手の入力に素直なクルマなので、些細な違和感をごまかすことができない。往復200km、300km走る間中そんな違和感を持ったまま走るのはどうも気が進まない。

そんな折りNCロードスター乗りの長男が帰省してきた。実はこの帰省する日程で逆に父親たる筆者が長男のテリトリー栃木県へ赴き、親子で榛名山、赤城山でイニシャルDごっこをしようと企んでいたのだが、長男のこの休みの日程の確定が直前だったこと、筆者は筆者であれこれ予定が入っていたことから「帰省」に振り返られた。

もっとも栃木県とたいして変わらない暑さに結局長男も家でダラダラする羽目に。それでもNCの助手席に乗せてもらったり、家人のシトロエン C3で家族で走りに行った場所がある。今回はツーリングレポート未満の宮城県ツーリング飯メモみたいなエントリー。

某月某日、C3に家族で乗り込み丸森町へ。直前に底をついてしまった、愛用の「耕野のはちみつ」購入ツーリングである。前日にまったく別の用事で大河原町へ出かけ、村田町経由の最適コースの半分は走破済だったのだがクルマが違うとあまり苦にならない(前日はNDで行った)。青々とした田んぼの中を巨大な積乱雲を見上げながら走るのはやっぱり楽しい。それもこれも冷房の効いた車内だからこそだが。で、丸森。大河原、角田経由の定番コースで到着。以前からどうしても定休日と重なって訪問することができなかった「わた福」さんでまずは昼食。

筆者と長男が天丼とカツ丼をそれぞれ発注。どちらも油分モリモリのメニューだが、筆者はその両方を1/3ずつ食べ残るそれぞれの2/3は長男が食べる。お行儀が悪いことは承知の上だが、潰瘍性大腸炎を患う筆者のQOL維持という観点では窮余の策であり、食べ役が同道した時だけの狼藉なのでご勘弁いただきたい。わた福は良い意味で「田舎の食堂」だった。しかし天ぷらもカツ丼のカツも調理は上等。またわざわざメニューに「たれがおいしい天丼」と書くほどで、なるほどコクが濃い攻め気味の天丼だった。そうなればカツ丼も期待を裏切らないわけで、よくある「衣と肉の厚さが同じくらい」みたいな悲惨なカツでは当然なく、どちらも満足。量がバカみたいに多くないのも良い。田舎の大衆食堂というと、味はギリギリ合格点な一方でとにかくボリュームがエゲツナイみたいなのが多いが、わた福は節度ある量なのだ。55歳のおっさんにはそこも好ましい。

大満足でわた福さんを後にし、斜向かいの物産館「八雄館」で無事にはちみつを買う……だけでは済まず、現地生産の瑞々しい野菜もいっしょに買う。漬物も買う。いいぜ!同じ建物にある「まんま亭・楽」さんの1階でパンを買い求め、あまつさえパフェなども食べてしまう。

丸森は悪く言えば成長の止まってしまった宮城県最南の町だが、見方を変えると昭和時代の建物や町造りの痕跡などがあちこちに残っており、そういうのが大好物の家人には食事よりもおいしい物件ばかりの町ということになる。さすがにこの暑さで街歩きは早々に諦めていたが、普段筆者たちが見ているのは丸森町のほんの1区画に過ぎず、はちみつのこともあり今後何度も足を運ぶことになるだろう。往路をなぞるようなことはせず、阿武隈川沿い南側を走る市道(町道??)を福島県伊達市目指して走る。この道路は2019年の台風と直後の豪雨によってズタズタに破壊された。

プントエヴォで行く!遠過ぎた丸森(2019-11-20)

プン太郎で行く!再びの丸森、そして桑島食堂(2019-11-27)

その後上記2件のエントリーの他にやはりC3にて件の道路を伊達市側から走破したことがあり、荒れてはいるが開通していることは承知していた。意気揚々と西進したのは良かったのだが、阿武隈急行あぶくま駅の手前でしっかり通行止めになっていた。またもや自然災害による復旧工事である。3-4kmも進んだろうか。もっと手前で通知してほしいものだが、ここまでの経路にも(ぽつりぽつりだが)民家はあるし、土地の人は阿武隈川対岸を走るR349を常用しているのだろう。ま、よそ者がふらふらしにくい道路事情ではある。仕方なく丸森町内に戻る。途中見つけて盛り上がった百合沢弁財天様にお参り。看板を読むとなかなか複雑な由緒である。

弁財天様の画像2枚のみ家人撮影

結局この日は改めてR349とK106などを走り継ぎ、白石市へ抜け蔵王コスモスラインを経由して村田町へ戻りK31で仙台市内まで戻ってきた。帰ってきてみれば色々あって面白いツーリングだった。特に阿武隈川遡行と弁財天の発見はクルマならではの出会いだった(と思おう、うん)。


棒月棒日、今度は長男の運転するNCで美味い昼飯狙いのツーリング。さんざん検討を重ねて松島町のハンバーガー屋さんHarry’s Junctionに決めたは良いが、開店時間直後にばっちりなタイミングで到着したと思ったら定休日だった……。愚か!最近御無沙汰だったために定休日を失念していたのである。残念ながら松島町内での食事を諦め、あれこれリカバリ案を検討した結果、石巻市の「いしのまき元気食堂」さんに。

賑わっていたがぎりぎりスムースに座れた。筆者は「金華さば焼き定食」、長男は「元気丼(という海鮮丼)」。どちらも元気食堂では我が家の定番メニューである。

で、またこれがうまい。焼き金華サバはいつ何時でも脂がばっちり乗っていて白飯が進むことこの上ない。ブランド魚とは言え鯖である。本当は旬があると思うのだが一年を通じて脂こってりの美味を維持しているのはどういうわけか。そして鯖の脂は潰瘍性大腸炎にどれくらいダメージがあるのか、頭の片隅で考えつつ食べるのは切ない。うまい。切ない。

石巻のウマイモノと言えば、元気食堂からもっと北東に行った成田小塚の「とんから食堂」さんも相当なものだが、松島到着を空腹ピークに調整していた筆者と長男は、元気食堂以上に北上する気になれなかった。すんません。帰路は定番の松島町品井沼付近を経由して大郷町、大和町へ抜けるコース。田園地帯の真ん中にぽつねんとあるファミリーマート大郷山崎店でアイス休憩。許せ大腸。

如何にもiPhoneらしいハイコントラストな1枚。実は今回のエントリーはすべてiPhone12miniで撮影している。暑くてカメラを持ち出す気にならなかった。その後雲行き怪しい仙台市泉区まで走り切ったが、夕立のような激しい雨に一瞬降られただけだった。台風がふたつも接近している。さらにフェーン現象で気温38度なんて土地もある。読者諸姉諸兄におかれましては、まずは安全第一、健康第一でこの夏を乗り切っていただければと思う。そして出かける際は目的地の店休日などの下調べをおろそかにせぬよう老婆心ながら申し添える。

2件のコメント

  • なんだ~、潰瘍性大腸炎を気にしながらも、ずいぶんしっかり美味しいものを堪能してるじゃないの~。よきよき。
    そうなんだよねぇ、暑いと出かける気にもならないんだよねぇ、といいつつ、先日初めて榛名湖行ってきました。脳内イニD遊びをするには予習が足りなかった…。でもいい道でしたよー。引退間際の黄色991がきびきび走ってくれました。
    もう一度読み直して、今度は次期車で堪能してくる!タイミングが合えばぜひご一緒下さいな。

    • いや、まぁ、毎食毎食こんなコッテリしたものを食べてるわけじゃないです。
        
      このブログコメント欄では唐突な「引退間際」宣言となっておりますが、みなさん、8月下旬にそのへんレポートしますのでお楽しみに!

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