岩手県探訪#6・第一日目旧R45をひたすら北上

中断していた岩手県探訪ツーリングをようやく再開する。そして6回目の今回でこのシリーズは一段落、最終回とする。今回は筆者未踏の部分、即ち盛岡と宮古を結ぶR106よりも北、R4よりも東を一気に駆け抜けるコースとした。宮古市までの第一日目、宮古市から北上し、岩手県九戸郡洋野町まで行き、内陸を経由して西根(盛岡のちょい北)へ戻ってくる第二日目、八幡平周辺のハイスピード観光道路を華麗に駆け抜ける第三日目という内訳。まずは一日目、仙台から宮古市までのコースを紹介する。

一日目:仙台から宮古へ
仙台市から岩手県宮古市へはE45三陸自動車道一本で直行できてしまうが、当ブログのツーリングプランでは逆に「いかにE45を使わずに楽しむことができるか」を重要視したい。ということで、今回筆者は鳴瀬奥松島ICから桃生津山ICまでのE45のごく限られた区間以外は、基本的にすべて下道で、すなわち旧R45を使うことにした(いまや三陸自動車道もR45表記で紛らわしいが、本エントリーでは三陸自動車道建造前のそれを「旧R45」と表記する)。他に状態の良いさらに海岸沿いの県道などがあればそちらも併用する。

桃生津山ICでE45を降りて、まずは道の駅津山で小休憩。飲みものを仕込む。

津山町から旧R45で東を目指すと周辺の集落の鄙び具合がまことによろしい。特に横山地区は昭和で時が止まってしまったようなムードが濃く、筆者好み。しかも交通ペースが良い。そのまま陸前戸倉まで走り、太平洋ドんづきで今度は北上。南三陸町へ向かう。「南三陸さんさん商店街」の看板を見るころにちょうど昼時。当初は気仙沼市内、もしくはもっと北のどこかで昼食をとることを想定していたが、さんさん商店街の魅力的な飲食店を忌避する理由がまったくない。そこで「山内鮮魚店」さんにてテイクアウトメニューのまぐろ丼を購入、商店街のフードコートで食べる。

まぐろ丼 1,500円
同じく商店街の「雄新堂」さんで
道中の甘味も購入

食べていたら雨が降り始めた。商店街到着時にすでにぽつりぽつりと降り始めてはいたのだが、空はどんどん暗くなり、ずいぶん近くから雷鳴も聞こえる。食べ終わってすぐに出発したが、商店街の角を曲がるところでワイパーが追いつかない程の豪雨に。落雷の稲妻も少なくともニ本は見た。三日行程の初日の昼に落雷でロードスター立ち往生なんてイヤだなぁと思いつつ旧R45を北上する。結局大谷海岸付近まで雷に追いかけられているような、常に背中の数キロ先から激しい雷鳴が聞こえていた。雨は勘弁だけど、ここまで凄まじい雷雨だと「珍しい体験」になる。それほど激しかった。

道の駅大谷海岸真正面の太平洋。
左半分に降雨はないが、右半分は激しい雨

まだぽつぽつと雨は残っていたが、道の駅大谷海岸でようやく平静を取り戻す。道の駅にクルマを停め「岩井崎塩づくり体験館」さんのプレミアム粗塩「小さな星の塩」を購入(市内の観光施設で購入できるのだ)。我が家のそれはしばらく前に食べきってしまい、補充が急務だった。そのまま旧R45を北上し「気仙沼パン工房(株)」さんにも立ち寄り。コッペパンクリームサンドを2種購入。一本は車内で走りながら食べてしまう。お行儀が悪い。けどうまい。

K26に敢えて乗り換えて気仙沼市内を走り抜け、市内西八幡町で旧R45に再び乗り北上を続ける。ここから先は明確に立ち寄る場所は決めず、トイレ休憩や絶景を写真に収めるためだけに停めた以外はひたすら走り続ける。

大船渡でさらに海側の県道に逸れてみた。
防潮堤が延々続く
道の駅さんりく付近の峠道にて。突然の濃霧

メンバーブレース増設によって直進安定性が増した曉号にはまったくストレスなし。本当に疲労が少ないのだ。素晴らしい。16時過ぎに当夜の宿・「ホテルルートイン宮古」さんに到着。ひと休みして夕食に繰り出す。人生初の宮古市の夜は「よし寿司」さんである。

Google Mapであたりを付けただけで何の根拠もなく選んだお店だったのだが、これが大当たり。カウンターのたまたま隣に座ることになった若者と若い職人さんと筆者の三人で静かに盛り上がる。旅の空のこういうご縁は本当に嬉しい。外食という行為の本質は、実は食事ではなく「出会い」なのではないかとすら思う。初日の走行距離は約263km

つづく

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