2024年は71,827kmからスタート

明けましておめでとうございます。今年も「クルマで行きます」をよろしくお願いいたします。

と呑気に書きはじめるつもりだった。が、能登半島の大地震と津波でそんなお屠蘇気分は吹き飛んでしまった。日本海側にお住まいの読者諸姉諸兄の無事と一刻も早い日常への復帰を祈念する。どうかみなさん無事でありますように。

昨年大晦日のエントリーに書いたように、無職となった筆者はいまだに日常生活のリズム調整と体調管理を完璧にこなせずにいる。だが家族はそんな家長の不調など関係なくいつもと変わらぬ年末年始を過ごしており、となれば元旦の午後はいつものようにツーリングに出かけねば!という話になった。どういうわけか2年連続で帰省がかなったNCロードスター乗りの長男と、初の2台体勢で川崎町方面へライトツーリングに出かけた。「どういうわけか」と書いたのは、そもそも築炉工という特殊な職業に就いた長男は、世間一般が長期休みになる盆暮れ正月が稼ぎ時と聞かされていたからだ。世間様の経済状況の影響か、はたまた社長の気まぐれか、昨年に続き2023-2024シーズンの年末年始、長男は実家で惰眠を貪っているというわけだ。ツーリングに行くと聞けば「オレも行く!」となるのは当然のことなのだった。

曉号の助手席に家人を乗せて、2台で走り出した最初の目的地は家人の実家である。わざわざ年始挨拶など来なくて良いという義理の父母だったが、孫が同道するとなれば話は180度違ってくる。家人手づくりのお節料理を手土産に短時間だが会えて良かった。義父母は孫に質問攻め。年に一度しか会えないのだからそれも仕方なし。「1年分の元気をもらった」などとニコニコしながら父は言う。義父母も老いたが筆者も病身で偉そうなことは言えぬ。老人も病人も、引き篭もるのが最も良くないようだ。用心せねば。

で、家人の実家を辞してからがツーリングの本番である。R286に乗り、仙台市太白区の生出バイパス経由で釜房ダムを目指す。その途中のコンビニで水分購入。

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ミニストップ仙台坪沼店にて

基本的に郊外ばかりの道のりなので、交通量は少ない。が、たまに場違いにぶっ飛ばすヤツがいたりして油断ならず。コンビニの駐車場を横断して赤信号をパスする人は、そんなに道中を急ぐ必要があるのだろうか。そのくせその先の赤信号待ちの車列の最後尾にいたりする。川崎町碁石でK119へ折れ、支倉方面へ向かう。この途中の富岡郵便局手前に定点観測地点があるのだ。

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NC+ND

あまりの寒さに長居できず。K14へ乗り換えて川崎町内方面へ。いつもなら凍結の心配をするところだが、今年は(も?)必要なし。山沿いのライトなアップダウンをマイペースで走るシアワセ。そんな時だ。地震と津波警報のニュースを知ったのは。ふたつめの震度7を観測した地震は、川崎町内を走る筆者たちの携帯電話の緊急地震速報をも鳴らした。仙台の曉スタジオでも震度2程度は揺れたようだ。中でも驚いたのはマツダコネクト。NHKの緊急放送があることを画面で知らせるのだ。視聴するかどうかの判断はドライバーに委ねられるが、これは見ないわけにはいかないだろう。家路を急ぎながらおそらく現地のNHK支局のアナウンサーが懸命に津波からの避難を呼びかける声を聞き、不覚にも泣きそうになってしまった。2011年の東日本大震災の時と同じだった。町中停電、市ガスも途絶え、日はどんどん暮れて行く。そんな中で震度3とか4の余震がひっきりなしにくる。あの時の仙台では雪まで降ってきた。夜になっても家がミシミシと揺れる。能登、石川、新潟、山形……。日本海沿いの人たちは、今あれをリアルタイムで体験している……。自然の猛威と避難を呼びかける声の無力さを思うと、東日本大震災の時と同じように自分の無力さを突きつけられるようで感情が混乱して鼻の奥がきな臭くなってしまう。津波も怖いが、無事に避難した後でも余震や押し寄せる情報で神経を削られる。どうか心を強くもって生き延びて欲しい。そう祈るしかできない。気分を変えるために釜房ダムの定点観測地点で蔵王連峰を再び撮影。

zao-renpo from kamafusa

長男が「マジでガソリンがやばい」と、こっちはこっちで切羽詰まった話題を提供。釜房ダムから曉スタジオへの経路にガススタンドは少なく、元旦だからどこも休業中という運の悪さ。先導する筆者はジェントルな加速を心がけ、rpmを最小で済ますよう配慮。ま、結局曉スタジオ最寄りの馴染みのスタンドまで無事に走り切り事無きを得た。出がけに長男から「ガソリン残量少ないんだけど、これからどれくらい(の距離)走るの?」と訊かれた時「往復で50kmくらいじゃね」と適当なことを言っていた筆者。いくら急きょ義実家訪問が加えられたとは言え、約3時間/91kmでは嘘つきと言われても申し開きできない。いやぁ、新年早々携帯缶にガソリンを入れてくれるスタンドを探し回る羽目にならずに本当に良かった。

出かける時は「穏やかな元旦だねぇ」などと呑気なムードで楽しめたのだが、地震速報の後はほぼ無言で道中を過ごすことになった。繰り返しになるが今回の「令和6年能登半島地震」の被害に遭われた方のご無事と、一刻も早い日常への復帰をお祈りする。こんな時にナンだが、末筆ながらこのブログの変わらぬご愛顧を今年一年お願いいたします。

6件のコメント

  • 明けましておめでとうございます。
    今年もよろしくお願いいたします。

    なかなかヘンタイ親子っぽい2台で素敵ですね(笑)。親子ツーリング、うちはいつになったら実現できるのやら、とほほ。

    • こちらこそ、今年もよろしくお願いいたします。ちゃんと距離を置いて追従していたアクアに道を譲られました。こっちは普通に走っているつもりなのですが、ロードスターが2台連なって後続してくるとプレッシャーを感じるものでしょうか。
      __
      お母様がそれだけ楽しそうにクルマを運転しているのを間近で見ていれば、それは良い記憶として埋め込まれて、いつかお子様たちの人生の途中で花咲くことがあると思います。だから今はとにかく、乗りまくりましょう(笑)。

  • あけましておめでとうございます。
    今年もよろしくお願いいたします。

    • おめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

  • あけましておめでとうございます。
    元旦に親子での走り初め羨ましい限りです!
    今年は開始早々地震や事故の悲しいニュースで幕が開けましたが、
    このブログに集う方々のご多幸をお祈り申し上げます。
    今年も宜しくお願い致します。

    • 本年もどうぞよろしくお願いいたします。先日自動車評論家河口まなぶさんのYouTubeチャンネルで、ケイターハム160の納車ライヴをやっておりその録画をついつい見てしまいました。あー、セブン、乗ってみてえ!ちょーななさん元気かなと実に自分勝手な妄想に浸っていたところです。そんな妄想はともかく、またお会いできる日を楽しみにしております。どうかご安全に。

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