2023年を振り返る

筆者にとって2023年は「無職になった年」だった。病気と精神的負担に耐え兼ねて職を辞した次第。となると毎日クルマに乗り放題!気ままにツーリングに行き放題!となるかと思いきや、生活のリズムを作ることに汲々としてロードスターを動かす時間がむしろ減ってしまったのは自分でも予想外だった。それはつまり自分の想定以上に病気で体力が落ちていたということでもあった。そんなわけで例年ならツーリングやオフ会ごとにエントリーを分けてきたが、2023年は時系列で主立った出来事をピックアップすることにしたい。

■1-3月
雪や凍結路を恐れて、このタームは海沿い・南方面へのツーリングが増えるのだが、2023年初頭の冬は雪が少なく、秋田県境の鬼首にまで足を延ばすことができた。もちろん定番の港町石巻や県南丸森方面へもぬかりなく。だがツーリング記録を読んでどうしても地味な印象を持ってしまうのは、おそらく県外へほとんど行っていないからだろう。どうも体力に自信が持てず、「行きはよいよい、帰りは怖い」になりそうで長距離ツーリングをためらっていた時期だったのだな。長距離と言ってもせいぜい往復400km程度のことなのだが……。ただ実際1年を通じて往復300kmと400kmとでは帰路の疲れ具合が違うということがよくわかってきた。

例えばこの1本
厄落とし!宮城県南K28をゆく

あまり書きたくないが、県北の田尻町で速度違反で取っ捕まったのは2月だった。以来そういう事態には遭っていないが、もう二度とごめんだ。

■4-6月
振り返るとこのタームが一番トピックが多い。伊豆遠征、岩手県探訪シーズン2、主催オフ会。どれも格別に楽しかった。そしてA.Sudさんからホイールとタイヤを譲っていただき、「もう当分これでいい」と足周りがビシッと決まったのも、ロアアンダーブレースなどの強化パーツ装着も6月だった。この6月の改造を以て曉号は筆者の「理想のNDロードスター」になった感がある。

例えばこの1本
箱根・伊豆2023−特濃3Days#1-#3

芦ノ湖スカイライン記念撮影

もう一本
【報告】得るものと失うもの・第一次ロードスター改造を実施

アンダーブレース

筆者本人の話ではないが、老母が42年の運転生活を終えたのも6月末だった。

■7-9月
7月11日、ND5RC曉号の納車から1年。まだ1年だったのねぇ。酷暑の中で筆者が「姐さん」と呼ぶふたりの女性の愛車買い替えを出汁にしたオフ会2本があったのは奇しくも8月であった。2本目は宇都宮オフ会となって、しまの助さんと宇都宮餃子を堪能したのも良い思い出。加えて帰路で福島の山道をたっぷり堪能したツーリングでは体力の限界に挑戦することになってしまった。

例えばこの1本
宇都宮晩夏2023

4C,BOXTER,CLIO3
4C,BOXTER,CLIO3

もう一本
王道!福島県天栄村から北上する県道三昧

湖南港

■10ー12月
秋なのにぜんぜん涼しくならないが、そんなこと言っていたら屋根開けツーリングができねえ!と開き直って少々遠出を繰り返した10月。特に2年越しの岩手県探訪の最終回となった宮古・久慈・八幡平の2泊3日ツーリングは色々な意味でマイルストーンではなかろうか。ところが9月くらいから音楽案件がコンスタントに続き(ありがたい話である)、脳みそのリソースがそっちに全振りになってしまい、クルマのトピックが激減してしまった。結局それは年末まで尾を引き、この冬季タームではスタッドレスタイヤの新調くらいしか大きなトピックがない。故障などのトラブルエントリーがゼロなのは幸いだ。

例えばこの1本
岩手県探訪#6・第一日目旧R45をひたすら北上

ここで2023年1年間の総走行距離を確認してみよう。2023年乗り出しが50,807kmで大晦日の総走行距離数が71,827km。ということで21,020kmであった。年間2万kmのノルマはクリアできたわけだ。とは言えアバルト プントエヴォやアルファロメオ MiToに乗っていた頃に比べると、個人的には「乗っていない感」がある。それは恐らく今年から無職となり、日常生活が一変し、生活のリズムがいまだに掴めないことが多いに影響している。確かに休日のたびに300とか400km走るようなひとりツーリングは激減したが、伊豆遠征や岩手探訪など、一度出かけてしまえばそれなりの距離を走る案件がいくつもあったからだろう。1年を均してみればちゃんと走っていたということか。そういう体調が低い方へ変化した自分からすると、ドライビングポジションがひたすらニュートラルなNDロードスターはありがたかった。その曉号のメインテナンスはオイル交換しかしなかったが、息災で何より。タイヤとホイールのリプレイス、そしてボディ補強パーツの取り付けがすべて良い方へ出た。そのことこそ最大の慶事であろう。良く走ってくれた。ありがとう。走行距離に囚われずに考えてみれば、短い移動にすらFUNをもたらしてくれるNDロードスターは、病身の筆者にうってつけのクルマだったと言える。

と、美しく締めたところで今年最後のエントリーとしよう。みなさま良いお年をお迎えください。

6件のコメント

  • 今年は意外な所でお会いしただけでしたが、一年間ブログを楽しく拝読させていただきました。ご病気から察するとお身体大変だと思いますが、ご自愛の上、来年も楽しいNDロードスターライフを満喫していただきますよう、ご祈念いたします。

    • 思いがけず晩年の147の勇姿を見ることができて本当にラッキーでした。その次が気になりますが、それこそ来年のお楽しみですね!良いお年をお迎えください。

  • 年間2万キロはノルマだったのか!私も無事クリアできました。
    外野から勝手なことを申し上げますが、体調を崩されて徐々に本調子になっておられるとはいえ、acatsukiさんのこのペースを拝見しているとNDのライトウェイト感がちょうど楽しめて良かったのではないかと拝察いたしまする。ダッジみたいなハイパワーカーだと疲れちゃうよ、うん。
    今年はお互いもっとたくさん遊べるといいですね~。2024年もどうぞお付き合いくださいませ。

    • いや、まったくおっしゃるとおりかもしれません。6リッター+スーチャなんて化け物、健康な人でも乗り込むのにちょっと気合いがいるかも(笑)。体調が低調な中、P姐さんをはじめとしたこのブログを通じたオフ会は、大げさに言えば「生きる糧」です。ただひたすら面白い、わくわくする、色々な人に会えるという機会こそ、平坦な日常の刺激剤となっております。こちらこそ今年もよろしくお付き合いをお願いいたします。

  • 本年も何卒よろしくお願いいたします!私もここ数年はこの界隈の方達との出会いが、ホントにリフレッシュとか目標になっております。今年も何処かで是非お会いしましょう!NDLIFE堪能されることを千葉から願っております!

  • 別に閉じた関係が心地良いと意固地になっているわけではないのですが、こう、なんつーか、ツーと言えばカー的な気安さがあって、さらにリスペクトも同じくらい有るというのが大事なんじゃないかな、と思う次第です。そう、やっぱり敬意が持てるのがオレ的にはすごく重要なのです。きっと早々にお会いできるでしょう。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です