大惨敗!!早朝K192ツーリング

いやもう、ここまで思い通りにならないひとりツーリングも珍しい。走りたかった道路2本、食事をしたお店1軒。とにかくすべてが裏目に出た1日だった。

ようやく履き替えたトーヨー プロクセススポーツの走り心地検証、2022年シーズン開幕宣言後の最初のツーリング、ふたつの意味でこの日は意気込んでいた。それは正確には数日前からで、この日は走りに行くぞー!できれば早朝出発にするぞー!と、今思えば少々ヒートアップし過ぎていたのかもしれない。前日少し早めに床についたら、夜中の3時半に目覚めて以降はどうしても眠れなくなってしまった。しかし出発するには早過ぎる—。

この日最大の走破目的路は、石巻市・真野から雄勝方面へ抜けるK192である。ここは平成29年(ということは2017年だ!)から2022年3月いっぱいまで全面工事中だった。真野地区を年に数回は訪れる筆者、K192の発見はその工事が始まるもっと以前。K192はとにかくいっつも工事中による通行止め。何度もチャレンジしてはフラれ続けて、だから7-8年以上開通を待ち焦がれていたのだ。

ほら、地図で見るだけで楽しそうなことがわかるでしょ?

K192を無事に雄勝まで走りきったら、せっかくだから新設された「道の駅 硯上の里おがつ」にも立ち寄りたい。隣接する硯伝承館を、東日本大震災の津波被害も生々しい頃にこの目で見た筆者としては、誠に感慨深い。如何に筆者が意気込んでいたか、それゆえ早起きしてしまったか、よくおわかりいただけたことと思う。が、仙台を朝3時半に経っては、トイレくらいしか利用できないではないか。だから5時まで待って出発した次第。

いざ出発したら「あ!ガスがない!」

久しぶりにこんな早朝に走って驚いた。道々のペースがものすごく速い(笑)。1時間弱でE45三陸自動車道・鳴瀬奥松島ICに乗り、90分くらいで石巻は真野地区に到着してしまった。いつもこうなら良いのに。早朝ツーリング、めっちゃ良いわ。真野地区直前にミニストップ石巻南境店であれこれ買って朝食とする。

ミニストップ石巻南境店
思えば朝からメンチカツサンドなんか食べたのも良くなかったな
そのミニストップの駐車場に不思議な形の重機が。
日本発??あ、発破作業専用重機!!かっこいい!
菜の花の盛り

さぁ、K192である。いや、冒頭に書いたとおり走れなかった。真野の田園地帯にずぅっと設置されていた通行止め看板は撤去されているのを確認。わくわく。いつも通行止めを喰らっていた工事起点そばにある真法寺の桜は、もう散ってしまっただろうか……などと風流な心配をしつつ標高を上げて行ったら出ましたよ、「この先通行止め」看板。真法寺の桜はほぼ終わりかけで、その桜吹雪の下、口あんぐりである。

がーん
しょぼぼぼん

また1年おあずけかよ……。一応プランB、Cも用意はしていた。さすがに7-8年も待つと覚悟も違う(笑)。Bは牡鹿半島反時計回りツーリング、CはR398とR45内陸ツーリング。だがよくよく考えると、プランCとK192走破プランではどちらも結局雄勝地区を走ることになる。考えてほしい。どちらにしても雄勝地区を走るなら、先日走ったばかりのR398でよりも、念願のK192走破後にぜひ!とは思わないか。加えて寝不足と低調な腹具合を考えると、プランCは机上の空論と言えよう。ということでプランB、牡鹿半島反時計回りツーリングに切り替えることにした。特に牡鹿半島の東側、海沿いを走る細いワインディングを昨年見つけ、大いに楽しんだ。ここを北上するのがこの日のハイライト。

真野の平野へ戻り、K234からR398沿いのイオンスーパーセンター石巻東店までショートカット(短距離だけど、この道も楽しい)。R398をJR渡波駅方面へごく短距離だけ戻り、K2へ。牡鹿半島を訪れるここ数年の帰路はいつもK2だった。牡鹿半島を南下する。

牡鹿半島
もう見飽きましたか?

特に捕鯨で有名な鮎川までは、小さな漁港をいくつも経由するアップダウンを含んだ楽しい道で退屈しない。だがこの日は大きめの物流トラックと工事車両が頭を押えるコンボイに巻き込まれてしまった。さすがに朝7時過ぎにもなれば皆々様の生活も始まっている。トラフィックが増えるのは仕方ないが、さすがにこれは遅過ぎる。気分転換に月浦の公園に立ち寄る。伊達政宗家臣・支倉常長率いるスペイン・ローマ使節団が1613年に船出したと言われるのがここ月浦港なのである。

月浦
はぁー、400年前にここからスペインへ、ねぇ

時間をおいてK2南下を再開。今度は良い調子。鮎川を過ぎると前を走るクルマもいなくなった。朝8時頃に南端の御番所公園へ到着。30分くらい仮眠を取る。この日は春の曇り空で、眠気は取れたがどうにもスカッとしない。少し写真を撮る。

金華山
御番所公園

ここからは帰路だ。牡鹿半島の東側、海岸線に沿った旧道を踏破する予定。最初のチェックポイントは金華山を臨むホテルニューさか井。運転免許を取ったばかりの頃から牡鹿半島には来ているが、この道路は初めて走る。思ったとおりのワインディングロード。いいぞいいぞ。さか井にはすぐに到着。ん??

なっ!?
しょぼぼぼん

マジか!こっちも通行止めか!これはもしかしたら3月16日の福島県沖地震の影響かもしれない。さすがにふたつ目の通行止めにはがっくりだ。まいった。御番所公園へ戻り、いったん旧コバルトライン、現K220を北上する。途中から再度半島の東側へ。新山、泊などの漁港を結ぶ細い道路だ。南端部分の通行止めは残念だったが、前回とは逆に北上するのも楽しいはずだと思ったのだが、この道路を北上するとほぼ常時登坂気味なので、せっかく海沿いを走っているのにあまり海が見えないことが判明。南下する時は下りワインディング+太平洋の眺めで楽しかったのだが、どうもなんか、思ってたのと違う……。

ここにも太陽光発電パネルが……
安定の美麗具合、野々浜

女川原子力発電所を過ぎたあたりからの、ここ数年の道路大改造工事の成果が発揮され、かなり快適な区間が増えた。まだ6-7割の完成のようだが、以前と比べれば別物のように走りやすい。一方で噂の食堂「ニューこのり」が旧道沿いになってしまうのが心配だ。などと考えつつ女川へ。道の駅おながわでもうひと休み。

道の駅おながわ
道の駅おながわ……の裏の駐車場から

さてどうしたものか。どうにも盛り上がらない。そろそろ10時を過ぎる頃で、飲食店はほとんどが準備中。いや、その前にどうも腹具合があまりよろしくない。昼は絶食すれば済むことだが、気分が盛り上がる帰路が見つからない。帰って不貞寝しようと思い、三度真野地区を走る。順当に行けば石巻女川ICから再度E45に乗るところだが、ふと北上川沿いから少し内陸方面を走ってみようかと思いつき、K33を経由して「道の駅上品の郷」前を走るR45へ。E45を河北ICの下でくぐって、田園地帯の一本道を西進。お、ちょっと楽しくなってきた。

まったく土地勘がないのに勘に任せて走って、いつの間にかE45桃生豊里ICに出てしまった(つまり西に進むつもりがガンガン北上してしまっていたのだ)。この辺に至ると、あちこちの交差点や田園風景に見覚えが出てくる。地図上で後から確認してみたら、つまりK30を走っていた模様。ここら辺はコロナ禍下の「県外移動自粛措置」のせいで無闇矢鱈と走り回った。見覚えがあるのも道理なのだ。結局涌谷町へ入り、K29を西へ。R346を跨いで田尻方面……。って、なんだよ、こないだ走ったばかりじゃん

とは言え、通行止め2連発ツーリングのリカバリとしては楽しい道だ。ようやく調子が上向いたか、少し腹が減ってきた。ここで油断して涌谷町の「つきみち」や、マクドナルドなんかに入店してドカ喰いしたら元も子もない。なんか町の食堂的なところで、サクッとかつ丼でも……などと色気を出したのがまずかった。ちょうどある道沿いに、そういうお店が見えたので、発作的に入店してしまった。この店での食事がこの日の3敗目。なかなかに酷いかつ丼を食べる羽目になってしまった。や、ちょっとだけ言い訳させてほしい。こういうお店はなんでもある代わりに、どれもあまりおいしくないという負のスパイラルがある。明らかに専門店(ラーメン、そば、うどん、とんかつなど)で食べた方が良いメニューは避けるが吉だ。だがとんかつ定食はイマイチでも、かつ丼はなぜかうまいという店が時々あるものだ。この日はそういうミラクルをつい期待してしまった。言い訳終わり。このお店、とにかく良い条件がない。吹き替えの韓流ドラマが大音量で流れる店内に、客は筆者ひとり。テレビに見入る金髪の老女……と言っては失礼だからおばさんと言い直そう。店内の本棚には見覚えあるマンガがたくさん並んでいるが、いわゆるコンビニ用特別編集とか再版ものばかり(つまり正規単行本に比べ安価だし、全話読もうと思っても揃っていないことが多い)。トイレを借りたら今どき珍しい汲み取り式便所。しかもトイレのドアは閉まらない(文字通り。閉めてもゆっくり開いてしまう)。席についてSNSやメッセージをチェックしていたら、調理場から油の匂いが漂ってきた。かけているマスクごしでもわかる、明らかに劣化した揚げ油の匂い……。

700円

実際目の前に出されたかつ丼は、事前に覚悟したほど食べられないシロモノではなかった。単純にかつを揚げすぎているだけ……ではある。以前ある温泉街の食堂で食べた、この世のものとは思えないほどまずいかつ丼に比べれば、数倍マシだ。なにしろ完食できたのだから。しかし残念ながら二度とこの店で食事をすることはないだろう。店名を書くことはしない。興味がある方、宮城県北方面ツーリング中の食事事故を避けたいという方は、来たる5月28日のOFF会で直接お問い合わせいただくか、コメント欄に「知りたい!」と書き込んでいただきたい。連絡先をお教えします。

食しめます
「一皿で2倍食しめる!!」
誤字、漢数字とアラビア数字の乱用。
まぁ、そういうお店なのですね

悪い油で胃袋を満たしてしまったあとは、淡々と帰る。田尻町から松山町方面へ。大郷町を走り大和町へ。あとはR4を跨いで、朝走った道を再走して13時半に帰宅した。8時間/282kmを走って昼過ぎ帰宅なのだから、早朝ツーリングとしては上出来だと思う。だが内容は惨敗である。大惨敗である。このツーリングの翌晩、とうとう発熱してしまった(笑)。まったく、どうしてくれよう。厄落としにどこかへ走りにいく必要がある。しかも早急に。

2件のコメント

  • おはようございます。お疲れ様でした。せっかく早起きしたのに、残念でしたね。K192は以前教えていただいたので、近寄ってもいません。コバルトラインを走るならバイクがいるのを覚悟で、日曜日ですね。ダンプがいないので。さて、昨日飯館にちょこっとお邪魔しました。こちらは最高でした。何度か助手席から「酔いそうだからスピード落として」と言われましたが、楽しくて聞き流しでした。初めてR115を相馬から霊山まで(いつもは福島から相馬)、K31でK12、までい館でカフェ753を確認してすぐ向かいました。ガ~ン、定休日。パン好きの助手席は「また来よう!!」そのままK12で川俣町。小手姫像など見て道の駅かわまたで軍鶏塩ラーメン。うまし。そこからまたK12で戻り、いいだて快適だ道ではやま湖真野ダム。その後K34で相馬から常磐道。とにかくレー探も静かで皆さん道を譲ってくださるし。桜は山の方は今が盛りで、芽吹きの山々も正に笑っているよう。こんどは平日に753目指して同じ道を走ってみたいです。あ、快適だ道の平行路線K268も走ってみたいです。飯館の里山の風景は魅力たっぷりです。紅葉の時期もすごく良さそうでした。かつ丼のお店知りたいかも。

  • 朝6時51分にがーん!ですよ……。ま、20%くらいは信じてませんでしたが(笑)、実際に「令和5年3月まで」と文字で見ると落胆具合が増します。飯舘、よかったでしょう??R115は相馬から西に進む方が味わい深いと思うんですよね。あれはなんでなのかなぁ。同じ道路なのに。753は12時近くになると本当に売るものが無いので、到着11時までに調整されることをおすすめします。
     
    K268は本当におすすめです。真野ダムを絡めて走るのももちろん良いのですが、753、までい館の前を走るK12を東進してK267に入り、神社のある交差点からK268につながる道路、ここが実は最高なんです。森の中を走る1本道。私が走ったのは夏ー秋でしたから鬱蒼としていて他にクルマもなく……。じゅるる!また行こうっと!
     
    かつ丼のお店、「知りたいかも」なんて、そんな気概じゃお教えできません。あそこはマジでやばい店です。

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