ぐるぐる

今さらだが、定常円旋回が意味するところがわからない。いや、ボケでもなんでもなく。筆者はこれまでこのブログで何度も「定常円旋回」という単語を使ってきたが、それが意味するところは、広場のどこか1点を中心と決めて、右回りでも左回りでもいいから、ひたすらその中心の周りをグルグル走ることである。だから目印としてカラーコーン(パイロン)が欲しいなぁと思っていた。中心からずれないように走らなければならないし、ずれたらずれたでどれくらいどうずれたか検証する必要がある。

この画像はこちらを利用させていただきました

ところが、2022年夏にProfumo姐さんが筆者のロードスターでスピンターンを実演してくださった折り、このスピンターンを維持し続け、つまりドリフト状態を維持しながらの旋回を定常円旋回と言うのだという意味の言葉を、その場にいた誰かがぽつりとおっしゃっていて、秘かに筆者喫驚した。え?定常円旋回ってドリフトしつつなの??

さぁ!わからなくなってきました!と、ナイター中継のアナウンサーのような口調で書いてしまうが、定常円旋回とはどういう旋回のことを言うのだろうか。


定常円旋回の定義を深堀りすることはいったん忘れて(忘れんのかよ)、筆者がなぜカラーコーンの回りをぐるぐる回ってみたいと思ったか。それは自動車の旋回挙動には後輪のセッティングが大きく影響しているらしく、それを自分なりに理解したいと思ったからだ。よく見聞きする「リア優性」という言葉の正体が知りたい。かつてアルファロメオ MiToを買ってすぐの2009年、路面の荒れたあるコーナーをそれなりのペースで旋回していたら、リアがぴょこんと跳ねてヒヤッとしたことがある。その体験がずぅっと頭を離れない。もっぱら見た目の問題で、リアタイヤだけ太くしたらどうかな?と友人に相談したら言下に曰く「曲がらなくなるよ」。曲げるのは前輪でしょ?なんでリアタイヤを太くすると曲がらなくなるの??旋回動作とは舵角を決める前輪だけの仕事ではどうやらないらしい。

FFレイアウト車両の旋回挙動の組み立て方はある程度理解できたつもりでいる。だがそれは「舵角を決めたらタイヤのグリップにのみ頼って、一定速度を守ることができればすべて解決」というもの。改めて文字にしてみると低能さ爆発!という感じで恥ずかしい。後輪はただ付いてきているだけ……ではないのだろうが、後輪のどういう動きが前輪の舵角維持に貢献しているのか、筆者は理解していない。

特にFRレイアウトのNDロードスターを日々運転するようになってからは、旋回挙動の組み立て方、現象の立ち現れ方がまったく違うので目を白黒させている。なぜ旋回の途中で加速するとより曲がるんだ??FFでそれをやったらアンダーか、下手したらコースアウトじゃないか。これが「踏んで曲がる」っつーやつか。

カラーコーンの周りを一定の円周で回り続け、速度を上げて行くとどこかでアンダーステアになる。それは想像できる。だがそのアンダーステアとニュートラルステアの境目で、リアの挙動がどうなっているのか、それが知りたい。だからドリフトしていてはダメなのである。定常円旋回の本当の意味・本来の行為とは関係なく、破綻のきっかけを理解したいが故に平地の1点をぐるぐる回ってみたいのだ。

と、ここまで書いてようやく「定常円旋回」をGoogleで調べてみた。

廃車ドットコム「定常円旋回 ~なぜ車は曲がるのか~

ドリフト教習所「入門編>>定常円旋回

まんまと言葉の意味を勘違いしていた。定常円旋回とはリアが滑っている状態で、フロントタイヤの方向を意図的にコントロールし、円を描くように均衡を保っている状態を言うのだった。では筆者がやってみたいカラーコーンの周りをひたすらぐるぐるってのはなんなのか。でもとにかくやってみたい。なにしろ昨日、交差点右折中からの加速でさっそくリアをずるずる滑らせた。楽しいのだが理屈を知っていないといずれ事故を起こすジャマイカ。なにしろ「リアのスリップアングル」と旋回挙動との関係すらうまく説明できないのだから。

8件のコメント

  • 今回のエントリはコメントが難しいよぉ。

    acatsukiさんの求める挙動を確かめる場合、パイロン1本じゃ足りないな、と思った。
    1本だと円の大きさが一定せず、1周するごとに条件が変わっちゃうから検証しにくいので、少なくともたぶん4本くらいで5mくらいの正方形を作ってグルグルする感じがいいと思う。
    パイロンから1m外側を走るイメージで、あまり離れないように意識しながらスピードを上げていく。と、ある時点でブレイクすると思う。同じレイアウトでもアンダーが出るときとスライドしちゃうときとがある。その辺を体感して分析すればいいのではないだろうか。
    駆動方式やスピード、タイヤのグリップ力とか大きく関係してくる要素がたくさんあるから、気温や路面の状況、タイヤの摩耗度、走り出してからの時間やらあれやこれや、検討事項が多そうだね。

    となると、どこかのサーキットでやってる広場練習に参加するのが一番いいってなっちゃうかな。もっと気軽に、でも自分の納得いくように練習したいんだよねぇ。あー、ホント、どっかいい場所ないかしら。

    • そうかー。1本じゃ足りないかー。確かにそうかもしれないが、「1周するごとに条件が変わっちゃうから検証しにくい」「同じレイアウトでもアンダーが出るときとスライドしちゃうときとがある」「駆動方式やスピード、タイヤのグリップ力とか大きく関係してくる要素がたくさんある」「気温や路面の状況、タイヤの摩耗度、走り出してからの時間やらあれやこれや」……もうね、なるほどなーの大合唱ですよ。やっぱり実践している人の言葉っつーかね。如何に自分の書いていることが机上の空論かという。ま、机上の空論でも立ててからじゃないと実際に動かした時に判断がつかなくなりますが、それでもねぇ。
        
      まず、パイロンを置いてぐるぐる回ったらすべてがわかった!!とはならないのだ、ということがP姐さんのコメントでよくわかりました。ありがとうございます!!って何も解決していないが(笑)。

  • ↓この挙動の違いをNDで体感したいってことですよね?
    https://youtu.be/6Xj1NJ9TxGU

    県内だとサザンサーキットのドリフトスクールかな。。

    • あああーーーー!!!これです。そうです。こういうことです。このアンダーとかオーバーに移行する刹那のリアの挙動をきちんと体感しつつ理解したいということなのだと思います。自分でも「わかりたいこと」がきちんと理解できていない(笑)。サザンサーキット、すぐ近くを何度も走っているのに見たことはないので、今度見にいってみます。ありがとうございます。

      • なるほど、これか。ならなおのこと大きめの円のほうがいいですね。パイロンの数は問題じゃないですが、どこを走っているかがわかる目安として、やっぱり4本は欲しいかな。↑で書いていた「パイロンを正方形に置く」ですが、自分が走るのは円です。
        FRだとアンダーの時とオーバーの時があって、ホントおもしろいです。「なんでだぁ?何が違った?」っていっぱい考えられます。ぜひチャレンジしてください!あー、一緒にやりたいねー!乗り換えて比べたい。

        • ありがとうございます。ロードスターと911じゃ違いが大き過ぎて1回じゃ理解できなさそう(笑)しかしFRでもアンダーってあり得るのか……。んーやっぱりやってみないとわからないー!

          • そうなのよ!よかった、そう思ってくれる人がいた。
            ひょっとしてみんな当たり前のように「そりゃFRだってアンダー出るだろ」って思っているのかと。
            124でオーバースピードで弧を描こうとしたときに、ゴゴゴゴゴといいながら曲がらなくて、「これがアンダー…か??」ってしばらく???が頭をグルグルしてました。どアンダーですね(笑)。荷重のかけ方でむっちゃ変わりますです。

            • えー、それわからないよー!なるほど、脇で誰かが解説してくれると理解も早いな!FRのアンダーステア!

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