盛岡・遠野・気仙沼2023 #4

宮城県の北隣・岩手県探訪を志したは良いが、あまりの県土の広さに2022年の1年間だけでは半分も走ることができず。2023年を第二次年度と定め、さっそく未踏の領域盛岡市から遠野へ南下するルートを走ってみたらワインディングの楽しさと未体験の大パノラマを見せつけられ、すっかり岩手県の虜になった筆者。いよいよこの第四章で遠野から宮城県気仙沼市を経由する県道三昧の帰路を報告する。

第一章 往路前半、宮城県内県道三昧ルート
第二章 往路後半、岩手県一関市から盛岡までの極上ピュア田舎道
第三章 復路前半、盛岡市内から宮古市経由遠野への眼福満載ワインディングロード

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遠野から宮城県へ南下するならほぼ決定版的なルートが実は筆者の中に最低でもふたつある。どちらも最高に気持ち良い道であることは間違いない。だがちょっと待てよと。発音を木村拓哉に倣うなら「ちょまてよ」と。すでに鉄板化したコースを選ぶのは岩手探訪ツーリングにおける新規ルート開拓の精神とは真逆の行為であり、今回に限っては愚かな選択である。さらに言えばそのふたつの鉄板ルートはE4東北自動車道、R4の西側を走るのだ。あかん。そこで遠野市街地から宮城県に抜ける復路後半は以下のルートとした。

画像をクリックするとGoogleMapに飛ぶ。そちらでご確認いただければ一目瞭然だが、復路後半は大きく分けてふたつのパートがある。遠野市街地から住田町大股を経由して気仙沼までの区間と気仙沼市街地から東和町を経由して往路で経由したJR田尻駅へ戻ってくる区間である。

第四章 遠野市街地から宮城県気仙沼市大島、宮城県内内陸部の旅
道の駅遠野風の丘からR283を西に進むとすぐに二日町簡易郵便局が右手に見える。信号のあるその交差点を南に曲がると最初の区間の始まりだ。こちらも山間の少ない平野部分に拓いた田園と集落が続く。全方位筆者好みの景観で脳内の歓び物質が溢れてぼーっとなる(運転は真剣にしてますよ)。特に遠野市立小友小学校(遠野市小友町16地割133)付近の集落の佇まいには一段とシビれた。どうでも良いが今回GoogleMapと首ったけで道行きをテキストに起こしているのだが、「第○地割」という住所がこんなに一般的な土地の地図を見たことがない(笑)。冬は厳しいだろうがその長閑さには憧れてしまう。

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その小友町でR107に乗り南下する。T字路でR397に乗り換え少し南下すると住田町の大股という土地でK246に分岐するのでそちらに乗り換えてさらに南下。このK246がまた素敵なワインディングで、さつきとメイ姉妹なら「木のトンネル!」と歓喜の叫びをあげるだろう(となりのトトロ参照)。そのK246の峠のピークで陸前高田市へ入ると緩やかな下り道になる。人里に近づくとどうも見覚えがある建物や観光スポットが……。気になったので帰宅後拙ブログを調べてみたら、なんとこのK246は2017年にMiToで挑むもあえなく通行止めを喰らった峠道ということが判明。

2017.07.29「MiToで行く!・岩手、釜石、仙人峠(と思われるK167)

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K246-2
奥の滝は「白糸の滝」という

まさか6年後にリベンジがかなうとは思わなかった。満足感もひとしおである。そしてやがてぶつかるR343を少しだけ東に走りK34に乗る。あとは一直線で気仙沼市街地である。ここでちょうど昼時。今食べ損ねるとおそらくかなり復路を進んだ先じゃないと食事処がない。気仙沼で食事するなら「ゆう寿司バイパス店」さん一択なのだが、今回の旅の食事はどちらかと言えばお手ごろ価格帯にまとめており違和感が否めない。そこではたと閃いた。大島に「はま家」さんがあるではないか!と。幸いK34が進入する市街地は大島にも行きやすい。一も二もなく向かった大島・はま家さんでの食後、観光施設「野杜海(のどか)」にあるアバルト魚屋さんこと「魚研」さんにも寄ることができた。大満足で大島を後にする。

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どうでもよいが
この浜はNHK朝の連続テレビ小説「おかえりモネ」
最終回ラストシーンのロケ現場のようだ。
百音と菅波先生が再会する場面な
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気仙沼からの帰路なら海沿いを南下する手もあるが、こうなると徹底的に、正しくはテッテテキに内陸部を走りたくなる。せっかくなのでごく一部区間ではあるが東磐井広域農道も走ることにしよう。JR気仙沼駅前をスルーしてR284を東進し、前木簡易郵便局の分岐点で気仙沼落合方面・廿一(にじゅういち)地区に下る田舎道へ乗る。冒頭地図リンクの第二レイヤー経路がこちら。ここから先は気仙沼からの帰路としてお馴染。

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いつ見てもうっとりする廿一地区の棚田
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途中東磐井広域農道の例のタイヤバースト地点で厄落としの記念撮影。

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R456を宮城県側に入ってすぐ、
迫土木事務所設置の雨量計測所前

その後東和町や登米市登米町からK15に乗り、例の速度違反切符事件ポイントを経由してJR田尻駅前に至る。ここから先は第一章で示したルートと同一なので詳細は省く。同じルートを走ることはなるべく戒めているのだが、疲労もあり集中力が落ちてきていたので安全を最優先して冒険しなかった。

以上、第二次岩手探訪の第一段「盛岡から東に進んで遠野まで下りてきてさらに気仙沼まで下る」の全行程を道路にだけフォーカスしてお送りした。陳腐な表現で恐縮だが「夢のような」二日間だった。どの道も素晴らしい。来週もう一回走れと言われたら喜んで走る。あるいは章立てした道路それぞれを別日にじっくり味わうのも良い。二日間とも天気が良かったことも幸いした。いつもなら食事や所感を含めて書くのだが、あまりにも走った道路が素晴らしかったので、まずはその魅力を最大限にお伝えし、また読者本人が走る時のお役に立つよう道路ごとに書いてみた。次回最終回となる第五章ではその二日間の食事ネタなどをまとめて書いてみる。つづく。

2件のコメント

  • K246は雰囲気がよく線形も好みです 汗
    まだ未踏の道なので走るべき道にメモをした次第です。
    いい情報ありがとうございます。

    • 「線形」!!Motiさんほどの達人になると地図上でその線の形を見るだけで良し悪しがお分かりになりますか……。流石です。K246は訪れたタイミングも良かったのかもしれません。台風の時期やそれを過ぎた後だと6年前のように通行止めを喰らったり、通れてももっと路面状況は悪いことが多いでしょうから。でもコンディションが良ければウェイティングリストに載せておいて間違いないです。オレも今度は6年前を再現すべく北上するプランで走ってみたいです。

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